はじめての北陸旅行 2014.5.3-5.6


北陸新幹線の開業まであと1年を切り、東京から気軽に北陸に行けるようになるのも間もなく。
その一方で今の最速ルートである「ほくほく線」を経由するルートは、ほぼ消えると言ってもいい。
越後湯沢で「とき」から「はくたか」に乗り換えて北陸に行ってみたい。それを実現するなら今しかない!
ということで、GW後半の4連休を利用して、北陸3県(富山・石川・福井)を旅してきました。


射水市コミュニティバスに揺られて15分ほど。新湊大橋という、とても大きな橋を渡ります。
2012年に開通したばかりという新しい橋で、すぐ真下には自転車や歩行者も利用できる道があるそうです。
これによって対岸同士の自動車での往来時間が半分になった他、これまで県営フェリーを利用しなくてはならなかった歩行者や自転車利用の人たちも
この橋を渡れば自力で対岸まで渡れるようになったとのことです。徒歩でも20分ぐらいあれば渡れるぐらいの距離でした。
本当はその対岸とを結ぶ県営フェリーが誰も無料(!)なので、そちらに乗船して新湊大橋を見上げたかったのですが、
コニュミティバスが下車申告制なのを全く知らず、あっという間にフェリー乗り場を通過してしまったので、そのまま橋を渡ることに。。。
車窓には氷川丸パークが見えてきました。ポツポツと雨が降り出してきて、人影もまばらな感じです。
この後、バスは橋を下り、この氷川丸近くのバス停を終点として走ります。
コミュニティバスは結局、終点の氷川丸までノンストップ。本当は、新湊きっときと市場で降りたかったのですが、
駐車場内の敷地に入るわけではなく、横をかすめる程度なので、またしても声掛けするタイミングを逃してしまい、みんなと一緒に氷川丸へ。
地方の路線バスってやっぱりルールが難しいな。。。と思った次第です。10分ほど来た道を戻って、「新湊きっときと市場へ」。
「きときと」とは富山県の方言で、新鮮な・生き生きとしたという意味だそうで、それに感情がこもると「きっときと」になるそうです。
空港名にも「富山きときと空港」と命名されている通り、富山を象徴する方言のひとつなんでしょうね。
市場の中へと足を踏み入れると、お店がいっぱい並んでいて、新鮮な魚や干物、富山のお土産などが売られていました。
GW期間中だからなのか、連日のことなのか、館内は大変な賑わいを見せており、どこもかしこも行列でした。
一際長い行列の先には・・・まぐろの解体ショーとそれをすぐに握りにして出してくれるという超贅沢なお寿司が!
トロが10貫も入っていったいいくらなのか値段も書いていなかったのですが、あまりにも旨そうでよだれが出ました・・・。けど、並ぶのはなぁ。
結局、まぐろは早々に諦め、近くのお店で、「ます寿司ハーフ」を500円で購入しました。
「ます寿司」は駅弁をはじめとして、富山を代表する食べ物のひとつです。
ハーフで足りるかな・・・と思いましたが、ハーフで十分でした。けっこうクセがあるお寿司ですね。個人的にはちょっと苦手かも・・・(汗)。
きっときと市場から歩いて5分ほど、万葉線の東新湊駅に来ました。
きっときと市場はあんなに大盛況だったのに、その最寄駅はシーンと静まり返っていました。電車で来る人はいないんだなー。
万葉線も富山ライトレール同様、15分間隔での運転を行っています。
これだけの本数が走っていると、いちいち時間を調べたりする必要もないし、公共交通機関として地方でも一定の利用価値があると言えます。
高岡方面行き(祭り開催で本日に限り末広町止)が入ってきました。アイトラムという低床車で、万葉線の主力となっている車両のようです。
路面電車=ロングシートという勝手なイメージを抱いていましたが、富山ライトレール・万葉線ともに車内はボックスシートが並び、
外見よりずっと車内が広々としています。これなら快適に移動できますね。
万葉線の電車は高岡市内へと入り、路面電車らしい場所を走るようになります。
こまめに電停があるので、比較的乗り降りも多く、車内も次第に混雑してきました。
新能町で下車。すれ違った車両は路面電車のイメージ通りという感じの旧型車両でした。
ここで氷見方面へ向かうバスに乗り換えます。氷見線の能町駅が近かったのですが、肝心の列車が1時間半以上待たないと来ないようだったので、
バスで向かうことに。バスで氷見へ向かうには、一つ手前の米島口で乗り換えるのがベストだったようです。
加越能バスという会社のバスに乗って、雨晴駅へとやってきました。
バス会社のホームページに路線図が一切なく、ここへ降り立つためにいろんなサイトで調べまくりました。
JR氷見線の雨晴(あまはらし)駅です。この駅のすぐ近くに、高岡市きっての名所でもある「雨晴海岸」があります。
これがその雨晴海岸の写真。青い海と波しぶきの向こうにそびえるのが立山連峰、手前の岩礁がいいアクセントになっています。
すごいでしょー!と言いたいのですが、これはポスターをそのまま撮影させてもらったもの。。。
こんな風に見えたら感動モノだろうなぁ。青春18きっぷのポスターに掲載されたこともあるそうです。
改札口は海と反対側にあるので、海側へ行ける踏切のある場所まで100mほど歩き、そこから海へ出ます。
踏切と海の近さ。少し下っていく坂の感じ。この雰囲気、とても好きです。
自分の目で見ることのできた雨晴海岸がこちら。天気は悪くはないのですが、普通に海だー!という感じでした。
この海の向こうに、立山連峰がそびえ立っているというのが不思議なぐらい、山らしきものは確認できませんでした。
山は見ることができなかったけど、海はとてもきれいでした。さすが日本海。砂も普通のより白くて沖縄の海(実際見たことないけど)みたいな感じでした。
打ち寄せる波はとても穏やかで、波の音を聴いているだけでも癒されていきました。
きれいな海を眺めながら、30分ぐらいここでボケーっと・・・。
GW真っ只中なのに、観光客も全然いなくて静かでいいですね。暑くも寒くもないちょうどいい陽気だし、いくらでも居れそうでした。
雨晴駅にやってきました。観光案内所を兼ねたきっぷ売り場があり、ホームへ出る際には乗車券の提示か入場券の購入が必要とのこと。
観光案内所の方の話によると、ポスターの様にくっきりと山が見えるのは冬から3月ぐらいまでで、この時期はまず見えないそうです。
富山市内などからは見えることが多くても、ここの場合、海を間に挟むのでガスが発生しやすく、見える条件は厳しいみたいですね。
雨晴駅。源義経が雨を晴らしたという伝説から来ている地名だそうですが、素敵な名前ですね。
氷見線に乗って氷見へ。ハットリくんのラッピングが入ったキハ40系が入ってきました。
北陸本線の特急の遅れで、15分ほど遅れてやってきました。車内は帰省客と観光客でいっぱい。バスで来て良かったかも。
10分も掛からないうちに、氷見線の終点、氷見駅に到着しました。
海岸線沿いを走る区間は雨晴駅までのようで、海は木々の隙間からちらちら見えるぐらいでした。
100円の市内循環バスに乗って「ひみ番屋街」へ。
氷見駅からは歩いても20分ぐらいで到着するらしく、当初の予定では歩いた方が早かったのですが、
氷見線の列車が遅れたので、意外とバスの接続が良く、駅から10分も掛からずに到着できました。
「ひみ番屋街」は氷見市にある道の駅です。近年、大幅にリニューアルされたようで、飲食店や鮮魚店などが充実しています。
「道の駅」というぐらいですから、車で訪れる人が圧倒的に多く、県外ナンバーもたくさん停まっていました。
まずは「ほたるいか」の天ぷら。100円。
揚げたてだったので、カリカリで美味しい〜。まるごと食べるので、ほんの少し苦味があるのもいいですね。何串でも行けちゃいそう・・・。
続いて氷見港産で獲れたばかりの天然すずきの刺身。コリコリした歯ごたえがあり、とても美味しかったです。
箸と醤油をもらって、フードコートで自由に食べることができました。
15時過ぎからは空いているというのをネットで調べていたので、この時間(15時半ごろ)は席もちらほら空いていました。
遅く来たことで少し残念なことも。海鮮丼はすべて売り切れ・・・。
逆にそれ以外のお店はほとんど品切れもありませんでしたが、せっかく氷見まで来たのだから海鮮丼食べたかったなー。
お腹は空いていたので、洋食屋HALOさんで、氷見産の魚のフライを乗せた氷見カレーというのをいただきました。
味は・・・魚のフライは揚げたてで美味しかったけど、ルーは普通かな・・・。
番屋街の隣には、天然温泉「総湯」もあり、こちらで一風呂浴びていきました。ひとり600円。新しくて清潔感があり、快適な施設でした。
塩分の濃い強塩化物泉で身体がよく温まりました。内湯の方が高い場所にあり、窓からは海がよく見えました。
店員さんに寄るのかもしれないのですが、休憩所で食べたソフトクリームがとてもボリュームがあり、相当な食べ応えでした(笑)。
番屋街の海側は公園として整備され、芝生の広場とその向こうに広がる富山湾がとてもきれいでした。
天気もいつの間にかだいぶ回復し、青空も見えるようになってきました。海から吹く涼しい風がとても気持ち良かったです。
ひみ番屋街を後にし、駅方面に向かって歩き始めました。
小さいころから内陸で生まれ育ったからか、海沿いの街というのは旅情があるというか、非日常の風景だなぁと思います。
氷見の中心部を流れる湊川。川沿いの道は遊歩道が整備され、落ち着いた街並みが続いています。
湊川を遡っていくと、氷見の中心街「比美町商店街」へと出ました。他の地方都市と同様、こちらの商店街もいわゆるシャッター通りに近い感じでしたが
忍者ハットリくんや怪物くんを生んだ藤子不二雄A先生の出身地ということで、キャラクターがあちこちに飾られていていました。
ハットリくんポスト。この商店街の周辺は「ハットリくんロード」と呼ばれているそうです。
湊川と商店街が交差するところの橋の近くにはハットリくんのからくり時計があり、毎時00分になると仕掛けが動き出します。
あと5分ぐらいだったので、少し待って鑑賞。GW中ということもあり、カメラやビデオで撮影する人もたくさんいたのですが、内容はう〜ん。
帰りも氷見線の時刻が合わず、結局バスで高岡へ。
氷見線は1時間に1本以下ですが、バスだと20分おきに走っており、商店街からすぐに乗れるので便利だなぁと思いました。
高岡駅は想像以上に規模が大きくてきれいでした。歩いている人もたくさんいて、さすが富山県第二の都市です。
高岡駅前の様子。駅前ロータリーもきれいに整備され、電線などもないので、とても洗練された街の印象です。
万葉線の線路が道路の中央に延びており、普段よく訪れる関東や東北の都市にはない独特の雰囲気を感じました。
改札を入り、ホームで普通列車を待つことにしました。
高岡駅には、北越(新潟ゆき)・はくたか(越後湯沢ゆき)・しらさぎ(名古屋ゆき)・サンダーバード(大阪ゆき)の全ての特急列車が停車するため
普通列車よりも圧倒的に特急列車の方が高頻度で発着しています。
高岡や氷見をふらついても、関西の匂いは全く感じませんでしたが、「大阪」の行き先表示を見ると、
「やっぱりここはもうJR西日本エリアなんだなー」という感じがします。
20分ほど待って、ようやく糸魚川ゆきの普通列車が入線してきました。
東日本では455系として走っていた、西日本(60Hz)版の車両である475系です。
455系であれば学生時代まではよく乗っていた車両ですが、北陸ではまだ現役で活躍中なのが驚きです。
ボックスシートがずらりと並ぶ車内は、昔懐かしローカル線そのものの車内。いつまでも乗っていたくなります。
18分で富山へ到着。高頻度で運行される特急列車に追いつかれないよう、モーターフル回転で走っていました。
糸魚川まで行く電車ですが、乗客のほとんど降りてしまい、ガラガラに。富山から新潟方面に向かう普通列車に関しては、
413系や475系など、ボックスシートが並ぶ昔ながらの車両が使用されているようです。
ホテルにチェックイン。富山市内でもかなりきれいなホテルだという口コミだったので、その口コミ通りきれいな部屋でした。
エレベーターホールから富山駅方面を見た様子。
街の中心部は南口なので、駅の向こう側に繁華街が見えます。立山連峰が見えるのも、こちら側なので、一応希望を出していたのですが、
今回は残念ながら反対側の部屋となりました。
部屋からはきれいな夕焼けが見えました。上空には月が浮かび上がり、幻想的な風景。
反対側の部屋が良かったなーと思っていましたが、この夕焼けを見たら、こちら側でもぜんぜん悪くないなと思いました。

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