おはようございます!
朝一番の特急「スーパーおおぞら」で釧路にやってきました。
今回の旅はSLとバスで巡る川湯温泉と流氷クルーズの旅です。
いつも旅のお供をしてくれる東京の友達は、今回は釧路空港から。
東京から釧路は1時間35分で着いてしまうんですね。
そこから乗り継ぎバスの時間を入れても2時間半かかりません。
一方で札幌からは、この振り子特急キハ283系ですら3時間48分。
僕が釧路に到着する頃には、友達は駅前の食堂でカキフライ定食を
食べているという、なんとも不思議な時間の感覚です。
それだけ北海道が広ーく、飛行機が速いということですね。
待ち合わせ場所の釧路駅。
僕が食堂の前に行くと、友達がちょうど出てくるところでした^^;
SLの切符を渡して、再び釧路駅の改札をくぐります。
釧路駅前は相変わらず雪がぜんぜんありませんでした。
最初に乗車するのは、「SL冬の湿原号」です。
ホームに行くと、石炭の匂いが漂ってきて、
昔懐かしい感じがします(そんなに昔から生きてないけど^^;)。
列車の先頭では、本格的なカメラを持った人もいれば、
僕のようなコンパクトデジタルカメラ、また携帯カメラなど、
いろんなカメラを持った人が写真を撮ろうと集まっていました。
車両の「冬の湿原号」と書かれたプレートの前には、狭いながらも、
立つスペースがあり、駅員さんが次々に記念撮影を頼まれていました。
こちらは5号車のさらに後ろ側の緩急車。
ちゃんと「SL冬の湿原号」のプレートが付いています。
車内に乗り込みました。
僕たちの乗る車両は5号車。一番後ろです。
みんな蒸気音を聞きたいので、乗客は前の車両に集まりがち。
確かにSLに乗ってる感覚を味わうなら前方車両ですね^^
5号車はなんと乗客が僕たちを含めてわずか4人。
各車両にはダルマストーブが備え付けてあり、
ちゃんと石炭まで用意されています。
2号車には「カフェカー」という売店があり、スルメを売っているので、
それをここで焼いて食べてくださいという意図のようです。
とりあえず、石炭をくべてみました(笑)。
こういう体験もなかなか楽しいものです。
座席は中央にテーブルがあり、広々としたボックスシート。
窓も大きくとられており、非常に快適な旅が楽しめそうです。
SLは蒸気音を高らかに上げて、釧路駅をゆっくり出発しました。
発車したところで、車内散策に出かけてみました。
ここが2号車のカフェカー。ちょっと他の号車とは雰囲気が違い、
売店も併設しているため、人気がある車両です。
ただし、ここだけはシートの幅がかなり詰めて配置してあり、
テーブルはあるものの、幅は普通のボックス席のようでした。
車窓には次第に釧路湿原の風景が広がってきます。
釧路湿原の面積が約200km2
もちろん広さは日本一で、国立公園にも指定されています。
そんな中をSLが走るのですから、なかなか体験できないことです。
荒涼とした冬の釧路湿原の中をSLが走っていきます。
最後尾の車両なので、カーブにさしかかると前方がよく見えます。
よくもまぁ、こんなところにレールを敷いたなぁと思うほど、
湿原のど真ん中を突っ切るように線路が延びています。
例年だとシカの姿もよく見られるのですが、
今日は残念ながら見ることができませんでした。
僕たちが乗っている5号車の後ろには、
「緩急車」と呼ばれる車両が連結されていて、
そこに行くときには、一旦外に出なくてはなりません。
ものすごい寒いけど、走っている列車で外に出られる開放感が
たまらなく気持ちいいです。しかし、先客がいたため、
ちょっと覗かせてもらっただけで、あまり長居はできず・・・(汗)。
その覗かせてもらったときに友人が撮った1枚。
そして僕が反対側から撮った1枚です。
沿線にはSL冬の湿原号の撮影をしようと、
多くのカメラマンの方々の姿が見えました。
SLはやはり「乗り」より「撮り」の方が人気があるのでしょうか。
今日は天気もよく、撮影には絶好の日だったと思います^^
SLは釧路駅を発車すると、東釧路→釧路湿原→塘路(とうろ)→
茅沼(かやぬま)→標茶(しべちゃ)の順に停車していきます。
途中の茅沼駅は、丹頂鶴の訪れる駅として有名な駅。
今日も2羽の丹頂鶴が僕たちを出迎えてくれました。
丹頂鶴のいる茅沼駅を出ると、
車窓に広がっていた釧路湿原に別れをつげ、
牧場地帯へと入っていきます。
そしてほどなくして終点の標茶駅に到着。
標茶を「しべちゃ」と一発で読める人は北海道をよく知る人だと思います。
釧路駅から標茶駅までは1時間15分ほどでしたが、
車窓に広がる釧路湿原や、SLの車内に目を奪われているうちに、
あっという間に到着してしまったという感じです。
標茶駅では1時間30分ほど、待ち時間がありました。
何もしないのもなんなので、徒歩15分程で行くことのできる、
日帰り温泉「テレーノ気仙」で一汗流してきました。
何の飾り気もない地元密着型の温泉施設でしたが、
ちゃんと露天風呂もあり、ふんだんにかけ流れるお湯が
とっても気持ちのいい温泉でした。
温泉から上がって、ふたたび標茶駅に戻ってくると、
駅前にはツインクルバス「知床号」が停車していました。
ここから先は、バスに乗って川湯温泉を目指します。
ツインクルバス「知床号」は、JR利用者専用の観光バスで、
途中、摩周湖第一展望台→川湯温泉→ウトロ温泉と走っていきます。
川湯温泉まで片道1,000円、ウトロ温泉までは2,000円です。
あらかじめ予約してないと乗れないので、
1週間前ぐらいに予約しておきました。
バスガイドさんに名前を言ってから、バスに乗り込みます。
一番前が空いていたので、遠慮なく一番前の席へ(^^)
一番前はよく景色が見えて大変よかったのですが、
ガイドさんがよく喋るので、その相槌も打たねばならず、
けっこう気を遣ってしまいますね。友人は爆睡してましたけど・・・^^;
まずは摩周第一展望台へと向かって走ります。
坂をひたすら登って標高500m以上まで上がってきました。
バスを降りると、眼下には広大な大地が広がっていて、
とても爽快な眺めでした。
次々に大型バスが上がってきます。さすが観光地です。
そして摩周湖の展望台へ。
摩周湖は流れ込む川も、流れ出す川もなく、
周囲が断崖絶壁の、まさに神秘の湖です。
さすが「霧の摩周湖」と呼ばれるだけあって、
こんなに天気のいい日なのに、遠くの方は煙っています。
けど、このぐらい見通せればまだいい方だそうです。
昨日はまったく見えなかったのだとか。
中央にポツリと浮かぶ「カムイッシュ島」。
摩周湖を象徴する、いろいろな神話が残っている島です。
小さな島ですが、もちろん浮かんでいるわけではなく、
深さ200m以上の湖底から、細く長く伸びた部分の頭だけが出ています。
バスのガイドさんいわく、カムイッシュ島が見えれば、
寿命が3年延びるそうです。まぁ、信じるも信じないも人次第・・・^^;
バスはふたたび来た道を下り、川湯温泉へ向かいます。
摩周湖方面は霧が出ていましたが、
阿寒湖方面はよく晴れていたようで、
雄阿寒岳や雌阿寒岳、阿寒富士などの山々がよく見えました。
山を下ってくると、今度は牧場地帯を走ります。
ガイドさん、看板一つ見逃さず喋りまくります。
普段、観光バスに乗りなれていないので、
ひたすら観光ガイドを聴くのもある意味、疲れますね^^;
ここでは「牛横断注意」の看板について、盛り上がっていました。
本当に牛が横断していたりしたら、面白いんだけどなぁ。
さすがにこの時期は牛も放牧されていないので、
横断するような風景は見ることができないようです。
釧網本線の線路を渡りました。
標茶駅から川湯温泉駅までは900円。
バスは1,000円なので、少しだけ高いですが、
摩周湖に立ち寄ってくれたり、川湯温泉の温泉街まで
連れて行ってくれることを考えると、
ここではバスの方がお得かもしれませんね。
今日のお宿、「御園ホテル」に到着しました。
ツインクルバス「知床号」は川湯温泉街の中で、
御園ホテルと川湯観光ホテルの2ヵ所しか停車しないので、
この2つのホテル以外に宿泊する人は、
それぞれのホテルから歩いて自分の宿に行かなくてはなりません。
僕たちはバスを降りてすぐに宿の人たちが笑顔で迎えてくれました。
御園ホテルは、川湯温泉で一番最初に開業した歴史のある宿です。
部屋は新館の最上階5階でした。部屋からの眺望は、
硫黄山や川湯温泉街が見渡せて抜群の眺望です。
JTBから予約したのですが、基本プランに+2,200円で、
グレードアッププランにしたので、この新館の部屋になりました。
基本プランが6,200円ととても安いので、グレードアップしても8,400円。
食事もレストランではなく、久しぶりのお部屋食なので、
とっても楽しみです。まずは明るいうちに温泉街散策へと
出かけてみることにしました。
フロントで川湯温泉湯めぐりパスポートをもらいました。
これもJTBから予約すると無料で付いてくるパスポートです。
3箇所入ると、木製コースターがもらえるというので、
「川湯第一ホテル」・「名湯の森ホテルきたふくろう」・
「温泉浪漫の宿 湯の閣」の3箇所に入ってきました。
その中でもやはりお正月に宿泊した、
「名湯の森ホテルきたふくろう」が露天風呂からの眺望や、
宿での接客が一番気持ちよく、また泊まりたいなぁと思う宿でした。
温泉街にはやたらと木彫りの民芸品が多いです。
「シカツノ」も1本1万円で売っていました。
買う人いるのかなぁ・・・と少し心配になりつつも、
温泉街を冷やかしているとなかなか楽しいものです^^
川湯温泉の宿には、足湯を併設している宿が多いです。
初めて川湯温泉を訪れた時にはこんなに足湯はなかったのですが、
最近になって、温泉街が一丸となって頑張っているようです。
そのどれもがかなり本格的な足湯で、もちろん源泉掛け流し。
今の時期はさすがにちょっと足だけ浸かるだけでは寒いですが、
夏の爽やかな季節になれば、なかなか気持ちよさそうです。
外湯めぐりですっかり身体も温まり、
温泉街を歩いてすっかり腹も減ったところで、
いよいよお楽しみの夕食タイムです^^
さすがグレードアッププラン。出てくる料理が半端なく豪華です。
これでなんと2人分。毛カニは1人1パイずつ付いています。
その他にも焼肉や刺身、鍋、釜飯、茶碗蒸し、茶そばなどなど・・・、
そのどれもが暖かいものは暖かく、冷たいものは冷たく、
とても美味しく頂くことができて、大満足の夕食でした^^
こんなに豪華で美味しい夕食を食べたのは初めてかもしれません。
それぐらい満足度が高い夕食でした(^^)
食事が終わって、フロントに連絡すると、
食事を片付ける係りの人がやってきて、その後に続いて
布団敷きのおじさんが手際よく布団を敷いていきました。
まさに典型的な日本の温泉宿という感じで、
逆に今どき珍しいスタイルかもしれません。
そんなことに感心しているうちに、外もすっかり暗くなり、
窓からは、温泉街の中心にある「湯の川園地」のライトアップが
きれいに輝いているのが見えました。
せっかく近くなので、散歩に出かけてみることにしました。
外に出た瞬間、ブルッ!ものすごい寒さです。。。
ですが、寒い後には温泉が待っている・・・と思い、外に出ました。
「湯の川園地」では「ダイヤモンドダスト in KAWAYU」が開催中で、
源泉が沸きだす広場がきれいにライトアップされています。
つい先月の2月28日までは、ここでダイヤモンドダストを
人工的に作り出す「ダイヤモンドダストパーティー」も開催されており、
そのセットがまだこのように箱になって残っていました。
お正月に訪れた時にはこのあたりは雪で歩くのも大変でしたが、
さすがに3月ともなると雪もだいぶ減って、歩きやすくなってました。
けど、ベンチでくつろぐにはまだ気温が・・・
この通り。
川湯は北海道でも一、二を争う極寒の地です。
この温度計がある場所のすぐ下には足湯があるので、
その湯気の影響で若干、ここの温度計は高く表示されるようですが、
それでもこの気温ですから、実際はもっと寒いはずです。
源泉が木枠を伝って園内を流れています。
こぼれた源泉は厳しい寒さですぐさま凍り付き、
源泉のつららが出来上がっています。
湯の川園地から少し森の中へとイルミネーションが続いています。
非常に寒いのですが、なかなかきれいにライトアップしています。
以前、僕はここでシカを見たことがあります。
それだけ野生と近い場所にあるということです。
森の中を歩いていくと、そのまま御園ホテルの前に出ました。
な〜んだ、つながってたんだ!と思いつつ、宿に帰りました。
すっかり冷え切った身体を温めてくれるのはやっぱり温泉^^
川湯温泉の効能あふれるお湯にゆったりと浸かって、
(実際は酸性が非常に強くて長湯はできないのですが・・・)、
暖かい布団の中で眠りに落ちたのでした。
明日は網走に向かい、流氷クルーズです。


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