国道273号線を渡って、パッチワークの路へと入ります。
まず最初に待っているのがこの急坂・・・。
美瑛の街が丘の一番低い場所に位置しているので、
丘めぐりをするには、とにかくまずは坂を上らなくてはなりません。
上に待っている丘の絶景を楽しみにしながら、
立りあがってぐいぐい自転車をこぎました。
だいぶ上がってきました(^^)
振り返れば、美瑛の街と大雪の山並みが見渡せます。
ここまで来た時点ですでにハアハア言ってます・・・。
もう少し若いときは、これぐらいの坂はなんでもなかったんだけど、
普段いかに運動していないかが思い知らされる瞬間・・・(汗)。
坂を上りきると、交差点。
ここから美瑛の丘の名所が各所に点在しています。
美瑛の丘は迷路のように複雑になっているので、
交差点ごとにこのような看板があるのは助かりますね(^^)
まずはさっきの交差点から300mの「ケンとメリーの木」へ。
大きな1本のポプラの木がポツンと立っています。
現在はすぐ脇に大きな駐車場や売店、ペンションなどもできて
大型観光バスが次々とやってきます。
丘の真ん中に立っているわけではなく、道路脇にある木なので、
近くから見るよりは、ちょっと離れたところから見ると、
その存在感が際立ちます。
ここから先は丘の尾根沿いを行く緩やかな道路。
自転車は風を感じながら自分のペースで走れるので、
車とはまた違った気持ちよさがあります。
少し離れた場所から、さっきの「ケンとメリーの木」を見ると、
まるで畑の真ん中に立っているように見えて、
さっきとはぜんぜん違った表情を見せます。
背後には大雪山系の一つ、十勝岳連峰の山並みが
くっきりと見えて、とってもきれいでした。
わき道に入って、ちょっと寄り道・・・。
砂利道の上をハンドルを取られつつ、走りました。
右側には念願のジャガイモ畑が(^^)
じゃがいもの花がいっぱい咲いてる〜(^^)
美瑛ならではの、うねるような丘一面に
じゃがいもの白い花が見事に咲いていました。
遠くにはケンとメリーの木と十勝岳の山並み。
まるで一つの絵画のように、よくできた風景です。
あまりにきれいな眺めだったので、しばらく眺めていました。
視線をずらせば、北海道最高峰の旭岳も見えました。
7月でもまだたっぷりと雪を残しています。
じゃがいも畑の後ろには枝豆の畑が広がっていました。
その向こうには小麦。いろんな作物がきれいな帯となって、
それらが「パッチワークの路」を作っています。
空にはヒコーキ雲。
青空の中を一直線に飛んでいました。
上空から美瑛の丘はどのように見えるのでしょうか。
旭川空港に友達が降り立ったときは、
着陸の直前に美瑛の丘の上を飛んで旋回するため、
とっても眺めがいいそうです(^^)
プラネタリウムがある北瑛小学校の交差点を左へ。
レンタカーや大型観光バスも次々に左へ。
みんな向かう方向はだいたい一緒です。
別な道ももちろんあるのですが、そっちは丘が終わっていたり、
森の中へ入ってしまったりします。
美瑛の丘めぐりにも、一応ベストコースのようなものがあり、
うまく一筆書きで名所を巡れるようになっています。
牧草ロールの転がる丘。
北海道らしい風景ですね(^^)
すでに白いテープ?で巻かれてしまっていますが、
やはりそのままだと雨が降ったり、いろんな原因で
円い形が崩れてしまうんでしょうね。
だいぶ眺めのいい場所にやってきました。
この辺りからは遠くに「親子の木」が見えます。
丘の上に3本だけ立っている、
お父さん、お母さん、こどもの木が見えますね(^^)
気持ちよくカーブを描きながら丘の上を走ります。
北海道の夏らしい乾いた風が心地よく肌をなでます(^^)
最初の急坂を上がってしまえば、
この辺りはずっと緩やかな上り下りなので、
ゼイゼイすることはありません。
ドライブをしている人たちも、自分の思い思いの場所で、
車を停めて記念撮影をしています。
道路の両側は、きれいなパッチワークの丘が広がります。
天気もよくとっても気持ちのいいサイクリングコースです(^^)
この風景を農家の人たちは毎年作り出しているのだから
本当にすごいですよね。
両側の美しい畑に目を奪われながら
道路を走っていくと、セブンスターの木が見えてきました。
この木も少し遠目から見ると、じゃがいも畑の花々が
1本の木に彩りを添えてくれて、なかなかGoodな眺めです^^
セブンスターの木のすぐそばに来ました。
そばで見ると、普通の木・・・^^;
けど、周囲にはこちらも駐車場やお店があって、
けっこうな人で賑わっていました。
セブンスターの木と反対方向を見ると、
針葉樹が丘の上にポツンと立っていました。
名もない木ですが、静かな風景です。
セブンスターの木をあとにして、少し離れてみました。
白樺並木が続いていて、
その後ろには山並みがきれいに見えます(^^)
この辺りも小さな駐車場があって、
のんびりと景色を眺めている人たちの姿がありました。
ここからは一気に坂を下ります。
せっかく上ったのに、なんかもったいない・・・。
けど、下りはやっぱり爽快♪
視界いっぱいに広がる畑を見ながら、
びゅ〜んと自転車で坂を下る瞬間は一番気持ちいいです(^^)
下ると、交差点があって、ふたたび険しい上り坂・・・。
さすが丘のまちだけあって、平坦な土地はほとんどありません。
ぜいぜい息を切らしながら、また丘の上まで上がってきました。
山のてっぺんが少しだけ見えますね。
ここまでぐるっと坂道を上ってきました。
下に見えている道路からぐるりと円を描くように、
ここまで上ってくるのに、かなり苦労しています(^^ゞ
坂を上ってしまえば、またきれいな丘の風景。
遠くには再び旭岳の姿がきれいに見えました。
牧草ロールもゴロゴロ転がっています。
このあたり、丘の尾根沿いでとっても眺めがいいです。
ちょうど牧草ロールを作っているところでした。
機械でかなり手際よく作っていくんですね。
ぐいっと持ち上げて、白いテープをぐるぐると巻いていました。
この道の先にはどんな風景が待ってるんだろう・・・と
楽しくなるような道。車通りも少なくて、
鳥のさえずりだけが聴こえてきます。あぁ、爽快。
さっき遠くから見た、「親子の木」の目の前まで来ました。
確かに3本立っています。
けど、遠くから見ないと気付かずに通り過ぎてしまいそう。
やっぱり美瑛の木というのは、丘をバックに立っているから
それが絵になるんですよね。
きれいな青空と丘。
風が心地よく、雲もゆっくり流れていきます。
時間の流れもゆっくり。
ごろんと昼寝をしていきたくなります。
パッチワークの路めぐりはここまで。
パッチワークの路には、他にもマイルドセブンの丘などあり、
まだまだ見どころ満載ですが、坂を上りすぎて、
マイルドセブンの丘に上る体力をすでに失っていたので、
あとは坂道を下って美瑛駅に戻ることにしました。
坂道を下る途中、さっきすぐそばで見た「親子の木」が見えました。
約15kmほどのサイクリングを終えて、美瑛駅に到着。
レンタサイクルは2時間ちょっとオーバーしましたが、
いつもここのお店は優しいので、「ハイ、2時間で400円ね。」と
いつも通り、おまけしてくれました(^^)
レンタサイクルを返した後は、ふたたび列車の旅。
ふらの・びえいノロッコ号に乗って、隣の駅、美馬牛を目指します。
ノロッコ号の車内は激しく混雑していました。
もちろん座れるはずもなく、デッキで立ちんぼ。
けど、車窓からは「赤い屋根の丘」がきれいに見えました^^
美瑛から美馬牛までは1駅ですが、約17分。
速度を時速30kmほどに落として、ゆっくりのんびり走ります。
美馬牛駅で下車。
僕の他にも数人降りました。
すぐ隣に立っていた女性2人組が
「こんな駅で降りる人いるのかねぇ」と言ってるそばから
そそくさと降りた自分・・・。
確かに美馬牛駅周辺には何もないので、
降りた人たちのことを、みんな不思議そうに
ジロジロと見ているのが印象的でした(^^ゞ
ノロッコ号は去っていきました。
機関車が後ろから押して走るタイプでした。
駅から徒歩1分の「ガイドの山小屋」さんで
今日2台目の自転車を借りました。
ここは昨年、3回も自転車を借りているので、
さすがに顔を覚えられてしまっていました(^^ゞ
「こんにちは〜!札幌の方ですよね。」と笑顔で迎えてくれて、
嬉しい気持ちになりました。
こちらは美瑛駅前と違って、先払い制なので、
2時間分400円を払って、パノラマロードへと出かけます。
美馬牛駅からパノラマロードまではすぐ。
美馬牛駅そのものがかなり高い位置にあるので、
坂道も美瑛駅周辺からに比べると、かなりゆるい坂です。
駅を出て、1kmほど走るとこんな看板が出てきて、
パノラマロードが近いことを知らせてくれます。
美馬牛小学校の脇を通り過ぎると、
一気に景色が開けてきます。
十勝岳連峰の山並みもくっきり見えて、
その下には美瑛の丘がパッチワークのように
美しく広がっています。同じ日本とは思えない風景だなぁ。
まさに「パノラマロード」の名にふさわしい道です。
お気に入りのカフェ、「かぜまち珈房」で一休み。
かぜまち珈房は、丘を見下ろすように建つ、
かわいらしい家のお店です。
四季彩の丘のすぐそばにあるので、
美馬牛駅からサイクリングで通りがけに立ち寄れて、
とっても気に入っています。
お店の中へは、靴を脱いで入ります。
こういうカフェもなかなかないですよね。
靴を脱ぐと一気に気分が楽になった感じがします。
素足でゆっくり過ごせるっていいですよね(^^)
お店の中はとっても静か。
1人で来ても4人掛けのゆったりした席に座れます。
冷房はなく、開け放された窓からは
心地よい風が吹き込んできます。
ここのいいところは、これまで書いた通り、
いっぱいあるのですが、なんと言っても眺めが最高(^^)
大きな額縁のような窓からは、十勝岳連峰と美瑛の丘を
一望できるようになっています。
僕はここからアイスコーヒーを飲みながら眺める風景が大好き。
注文したパンセット。
美瑛産小麦を使用した、手作りのパンです。
量はちょっと少ないのですが、
素朴な味がして美味しかったです。
他に「美瑛牛使用のハンバーグ」「手打ちそば」
「カレーライス」などが食事として準備されています。
調子に乗って、チーズケーキも食べました。
あぁ、なんてゆっくりした時間なんだろう。
このままここに泊まっていきたくなるような居心地のよさです。
ここのお店の人たちは、人柄も優しく素朴なのが好きです。
また来年の夏もぜったい来よう、と思いながらお店を後にしました。
かぜまち珈房から四季彩の丘へは5分ほど。
台湾からの観光客である自転車の大集団とすれ違いました。
このあたり、台湾や香港からの観光客がかなり多いです。
今回の旅の最終目的地、四季彩の丘へ到着しました。
美馬牛駅からまっすぐ自転車で走れば、
ゆっくり走っても15分ぐらいで到着できます。
美瑛駅からはかなり距離があり、坂もすごい急なので、
自転車や徒歩で訪れるなら、美馬牛からが断然楽です。
四季彩の丘にはたくさんの観光客が訪れていました。
花もこないだ来たときよりかなり咲いています。
年を追うごとに、年々花も人もすごくなっていますね。
ゴテチアの花畑。向こうには赤いケイトウも咲いています。
赤やピンクの花がとってもきれい。
ラベンダーもかなり咲いていました。
周囲はラベンダーの香りに包まれ、
北海道の夏らしい爽やかな空気が心地よかったです。
今日は山並みもきれいに見えて、
絶好のお花畑日和になりました(^^)
こちらはケイトウの花畑。まっすぐきれいに植えられています。
斜めにうねっている丘も、この四季彩の丘の美しさを
際立たせています。
こちらはマリーゴールド。
ず〜っとまっすぐに植えられています。
6月に両親と訪れた時には1本に1輪しか咲いてませんでしたが、
今回は成長して、かなり大きな花を3つ、4つと付けていました。
ハナビシソウの花畑の中を
四季彩ノロッコ号が次々に走っていきます。
今日は四季彩ノロッコ号が園内あちこちで
たくさん走っていました。
コスモスも満開。
秋の花というイメージがありますが、
涼しい土地柄なのか、もう咲いていました。
キンケイソウの花畑。
視界いっぱいに黄色い花が咲き誇っています。
その向こうを四季彩ノロッコ号がゆっくり走って
なんだかとても絵になる風景です。
団体写真撮影用の「ロールちゃん」。
以前は「ロールくん」しかいませんでしたが、
観光客の増加により、
「ロールちゃん」が新しく登場したようです。
ちなみロールくんは、少し端っこに移動させられていました(^^ゞ
四季彩の丘のすぐそばにいる犬。
撫でてあげると、ごろんと横になって猫みたい。
しっぽをいっぱい振って、かわいらしかったです(^^)
美馬牛小学校まで戻ってきました。
とんがり屋根がかわいらしい学校ですね^^
以前は生徒数200人を越えていたそうですが、
今では30人ほどしか生徒がいないそうです。
美馬牛駅で自転車を返して、
ここからふたたびノロッコ号に乗り込みます。
今回も機関車が後ろから押して走るタイプなので、
一番前はちょっとした展望車両になっています。
ノロッコ号は美馬牛駅を出ると、
普通列車並みにスピードを上げて走ります。
窓が開いているので風がすごいです(^^ゞ
本当は前の女性の隣に指定席を取っていたのですが、
指定券を持っていれば、空いてる席に座って結構ですよ〜と
車掌さんが言ってくれたので、誰もいない広い椅子に座りました。
美馬牛〜上富良野間の峠を越えて、
富良野盆地に降りてきました。
山並みは相変わらずとてもきれいに見えています。
この辺りは、畑に混じって田んぼもけっこう多いです。
富良野で新得行きに乗り換えました。
この辺りからは、カメラのバッテリー切れでほとんど写真が
撮れなくなってしまいました(汗)。
1回ずつ電池を入れなおしたりして、なんとか撮った布部駅。
ここは先月、両親と車で訪れた駅です。
車で訪れるのと、実際に列車で訪れるのとでは、
また違った感覚ですね。
だいぶ日も暮れてきました。
列車の車内も乗客がどんどん降りていき、
ここまで来ると、5人ほどしか乗っていません。
ぐーぐー寝ている人、本に読みふける人、
音楽を聴いている人、ひたすた車窓の写真を撮る人、
そしてカメラのバッテリー切れにやきもきしてる僕。。。
みんな一人旅なんでしょうか。思い思いに過ごしています。
長い新狩勝トンネルを抜けると、そこはもう道東の新得町。
牛がたくさん放牧されている牧場の中を、
大カーブを繰り返しながら、次第に標高を落として
新得の街へと降りていきます。
新得に到着しました。落合駅から1駅で25分もかかりました。
ここからは特急「スーパーおおぞら」で再び同じ峠を登って、
石勝線のトマム方面へと抜けました。
「一日散歩きっぷ」の特例で、普通列車の走っていない、
新得〜トマム〜占冠〜新夕張の間は、特急に乗れるので、
1時間だけ優雅なひとときを過ごしました(^^)
新夕張に降り立った頃にはすっかり夜。
夕張方面からやってきた普通列車に乗り、追分駅で乗り換え。
沼ノ端駅でさらにもう一度乗り換えて、札幌には22:04に到着しました。
今回は天気がよく、花もいっぱい咲いていて、爽快な1日散歩の旅でした。
旅日記は以上で終わりです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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