中之条駅を出発したバスは、
中之条町の中心部を走った後、山の奥へ奥へと入っていきます。
途中、誰も乗ってこないのかと思っていたら、
商店街でちゃんとバスを待っている人がいて、
途中の集落で降りていったので、
列車が遅れているときは、バスが駅前を出発してしまう理由が
分かった気がしました。地元の人の利用も結構多いのですね。
バスは四万温泉へと向かう国道(写真下)から、
何度も小さな集落に出入りしながら、ゆっくりと先を目指します。
35分ほどでバスで行ける四万温泉の一番奥まで到着。
四万温泉は国道と分かれてから、細い道に入り、
そこから「温泉口」「山口」「新湯」「ゆずりは」「日向見」の
5つの地区に分かれた広い温泉街を形成しています。
バスで行くことのできるのは、新湯地区まで。
バス停の前では、かわいいワンちゃんが迎えてくれました^^
新湯地区は、四万温泉の中心街らしく、
見たことのある建物や、聞いたことのある宿がたくさん。
特にこの「積善館」は、木造3階建ての非常に立派な宿で、
写真で見るのとは、迫力や感動がぜんぜん違いました。
赤い橋とのコントラストが、とてもGood!
1階のガラス窓が円く縁取られている場所が
大浴場となっており、日帰り入浴も可能だそうです。
積善館の渡り廊下。浴衣姿で渡っている人がいましたが、
とても風情のある光景でした。
古い木造なので、なんだか渡るのが怖いような・・・。
下を流れる清流も、今日は台風の影響で
ものすごい濁流となっていました。
積善館の入口です。
この宿が一番最初に、四万温泉に建てられた宿だそうです。
確かに建物の造りは古いながらも非常に立派で、
思わず中をちょっと散策してみたくなってしまいました。
もちろん中へ入るには、日帰り入浴料がいるので
お金のない今回はやめておきました^^;
再び温泉街へと戻ってきました。
飲泉所があったので、飲んでみました。
ちょっと塩気がある、温泉らしいお湯です。
伊香保温泉の「ぐぇーっ!」というお湯に比べると、
だいぶ飲みやすい感じです(^^)
新湯地区から先は、道がさらに狭くなり、
バスが入っていけないため、
ここから電話をすれば、宿の車が迎えに来てくれるようです。
国道から分かれた道から、ここまでも結構距離があるのですが、
ここから先にもさらに温泉街があるんだな〜と思うと、
四万温泉も周囲の温泉に負けない一大温泉地という印象です。
四万たむら。
四万温泉の中でも一、二を争うほどの高級な宿です。
新湯地区の一番奥にあり、道はここで終わり。
あまり近くまで行くと、いらっしゃいませ〜といわれて、
宿泊客と間違えられそうだったので、この辺で記念撮影^^;
落合商店街。温泉街らしい雰囲気が漂っています。
そばの店がたくさんありました。
中之条駅前で、袋から出した茹でそばを食べるぐらいなら、
少し我慢して、こっちで食べればよかったなぁと思いました。
どの店も、手打ちそばでとても美味しそうです。
落合商店街の雰囲気が僕はとても気に入りました^^
狭い路地に所狭しといろんな店が立ち並んでいて、
散策がとても楽しい道でした。
夜になると、周囲の宿から浴衣姿の人が続々とやってきて、
けっこう賑わうんでしょうね(^^)
落合商店街のすぐ奥には、森が広がっていて、
四万川の流れる音がザーっと聴こえてきます。
タイムスリップしたような懐かしい街並み。
昼からスマートボールを楽しんでいる人もいました(^^)
四万温泉には、他の温泉街にありがちな、
ネオン街や風俗店がなく、保養をするには持ってこいです。
そのため、日本で最初の国民保養地に指定されています。
四万温泉には無料で入ることのできるお風呂が
各地区にいくつかあります。
それを知ったのは四万温泉に到着してからなのですが、
バス停のすぐそばに早速、「河原の湯」という
川に面した共同浴場がありました。
露天風呂ではなかったので、今回は他の場所に行ってみることに。
四万温泉に上の「河原の湯」などの無料のお風呂があると、
情報を得ることのできたのは、この「よってんべえ」のおかげ。
バス停すぐ脇の売店で1冊100円で販売されていて、
外湯めぐり紹介や、記念撮影スポット、飲食・入浴割引券など、
さまざまな特典が満載の1冊でした(^^)
温泉街には、あちこちの店や宿に「よってんべえ」の旗が出ていて
その店や宿に入ると、何かしらの割引やおまけが
付いてくるようになっているようです。
この冊子そのものは温泉街のあちこちで、販売されています。
新湯地区をあとにして、山口地区⇒温泉口地区と、
これまでバスで走ってきた道を戻るように歩いていきます。
新湯地区の入口付近が郵便局や銀行、商店が立ち並ぶ、
四万温泉の中心地らしく、地元の人や観光客で
それなりに賑わっていました。道は狭いですが、
この先に温泉宿がたくさんあるので、車の往来は多かったです。
四万温泉のホームページを見ると、
四万温泉に実際に住んでいる人口は750人前後とのことです。
こちらにも飲泉所がありました。
飲泉所の名前の通り、ほんのり塩の味がしました。
「よってんべえ」を見ると、本当に至るところに
足湯や共同浴場、飲泉所があるようです。
新湯地区の商店街を抜け、山口地区へと移動します。
途中、四万川沿いを歩くのですが、
川の流れがものすごい急で、少し怖かったです^^;
あまりの濁流で少し煙っぽくなっています。
次へ向かうは、山口露天風呂。
こちらは無料の共同浴場でも、なんと露天風呂!
これは行かなければ〜と思って、
濁流の上に細く架かる橋を恐る恐る渡って、
露天風呂へと向かいました。
その渡ってる橋から撮った山口露天風呂。
秘湯っぽい感じで、すぐ目の前を川が流れていて、
なんとも素晴らしいロケーション(^^♪
わくわくしながら露天風呂へと向かいました。
山口露天風呂は、4つも湯船があり、
好きな湯温の場所を選んで入れるようになっていました。
ほんとに無料でいいの??と思ってしまうぐらい、
脱衣所もあり、清掃も行き届いています。
四万川を隔てて正面が温泉街のため、完全に丸見え状態。
目隠しは、ほとんど透け透けであまり役に立ってません^^;
けど、清流の流れを聴きながら、とろんとしたお湯に入る気分は
まさに最高の気分でした。あー、極楽、極楽(^^)
対岸にある宿からも源泉が次々に四万川に放流されています。
多くの宿は源泉掛け流しのようです。
四万温泉はお湯が豊富なんですね。
山口バス停。
温泉宿の名前がずらりと上に書かれていて、
なんとも味のあるバス停です(^^)
四万温泉のどこでもそうなのですが、
至るところにベンチがたくさん置かれていて、
宿泊客、日帰り客を問わず、ゆっくり休んでいってもらえるように、
という四万温泉の優しさを感じます。
トイレに行きたくなったので、宿でトイレを借りることに。
先ほどのベンチの件もそうなのですが、
各宿、「トイレだけでもご自由に」「傘、お貸しします」などと
丁寧に書かれているので、どれどれと入ってみたくなります。
山口地区で一番大きくて立派な宿である、
「四万やまぐち館」に入ってみることにしました。
中へ入ると、なんだかとっても高級そうな雰囲気。。。
一言「トイレだけ・・・なんですが」と緊張して言うと、
女将さんが「どうぞ、どうぞ。冷たいお茶も飲んでいって下さいね」と
笑顔で迎え入れてくれました。なんと素晴らしいお宿・・・(^^)
靴までちゃんとコインロッカーにしまっていただいて、
大変恐縮しながら、まずはトイレへと向かったのでした。
そして女将さんのお言葉に甘えて、
冷たいお茶もいただいていくことに。
すぐ下を四万川が流れていて、すごくいい眺め^^
涼むには持って来いの場所でした。
というわけで、お茶だけのつもりが・・・
はい、宇治金時ソフトをいただいてしまいました(笑)。
ここまでおもてなしされると、気分もいいので、
じゃ何か食べていこうか〜という気分になりますよね。
けっこうここまで歩いてきて汗だくだったので、
カキ氷がとても欲しかったのです。美味しかったー(^^)
これで500円というのも、旅館にしては良心的だと思います。
カキ氷を食べて、すっかり汗も引き、
せっかくなのでちょっと館内散策。
四万川沿いに面しているので、
川側には大きく窓が取られていて、
どこを歩いていても、とてもいい眺めです。
北海道に来ると難しいですが、一度泊まりに来たいな・・・。
最後も「ありがとうございました〜」と笑顔で見送られ、
すっかり気分良くなって、四万やまぐち館をあとにしました。
結局、トイレだけのつもりが2人で1,000円、
お金を落としていってしまいましたね^^;
山口地区を離れ、最後の温泉口地区へと向かいます。
この辺りにも歴史を感じる旅館や民宿が多く立ち並んでいます。
記念撮影をしている人も至る所で見られました。
四万川に架かる橋を渡って、対岸へと渡ります。
温泉街を包み込む山々がとてもきれいでした。
秋の紅葉の時期はさらに絶景でしょうね(^^)
川を渡ってすぐ。有料の公共浴場である「清流の湯」に到着。
ここは通常2時間500円なのですが、
先ほどの「よってんべえ」を提示することで、
一気に200円引きの一人300円で入ることができます。
冊子が1冊100円ですから、ここへ来るだけでも得です^^v
清流の湯は、さすが有料の施設だけあって、
お風呂も清潔に保たれており、設備も充実しています。
源泉掛け流しの露天風呂からは四万川を見下ろし、
うたせ湯もあって、とてもサッパリとする気持ちのいいお湯でした。
湯上がり処には、このように椅子が置かれていて、
外の爽快な森の空気の中で、涼むことができました(^^)
帰りのバスの時間まで、休憩所でまったり。
2時間、4時間、1日コースとあるようですが、
食事処はないので、お昼寝しない限りは2時間あれば
十分ゆっくりと温泉を楽しむことができます(^^)
最後にまた飲泉所で温泉を飲んで、帰る事にしました。
今回3回目の飲泉です。少しは効くかな〜。
清流の湯を出て、再び橋を渡ると、すぐにバス停です。
少しずつ空が暗くなり、温泉街には電灯が灯り始めました。
深い森の中を通り抜けて、中之条行きのバスがやってきました。
乗客は僕たちと、おじさんが一人だけ。
けっこう歩いたのと、最後に温泉で身体が温まったのもあり、
帰りのバスは爆睡していました。
四万温泉は、周囲を山々に囲まれ、川もきれいだし、
歓楽街もなく、落ち着いた雰囲気のあるとってもいいところでした。
友達も伊香保温泉より四万温泉を気に入ったようでした(^^)
中之条駅に到着。あとは帰るだけです。
本来は1時間ほど駅で待ち時間があったのですが、
台風の影響で1本前の列車が遅れており、
わずか3分ほどの接続で高崎ゆきに乗ることができました。
高崎からは通勤快速で一気に東京へ。
久しぶりの本州ローカル線と温泉を巡る旅。
四万温泉は初めて行った場所だけど、とても気に入りました。
また今度は泊まりで訪れてみたいです(^^)
旅日記は以上で終わりです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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