羊蹄山の周りをぐるりと回るようにして走った後は、
一旦、国道5号線に出て、倶知安の市街地へと出ました。
賑わう5号線を1kmほど走った後は、再び道を曲がり、
今度は道道68号倶知安ニセコ線へと入っていきます。
再び道は山登り。正面にはワイスホルン(1,046m)がそびえます。
「ニセコ国有林」という看板を過ぎると、
快適な二車線の道が一車線に。一気に狭くなります。
冬の間は、ここから先、五色温泉までが通行止めとなるため、
約半年間は走れなくなってしまいます。
以前に僕が路線バスで訪れたときも、ここを通るバスは、
普通のバスと違って小さなマイクロバスを使っていました。
狭い道をゆっくりゆっくり上がっていきます。
僕がダケカンバの林に感動してワーワー言ってる脇では、
友達が対向車に気を付けて真剣に運転してます。
ほんとこういうとき、すみません・・・と思います^^;
だいぶ上がってきました。
正面にはニセコアンヌプリ(1,308m)が登場しました。
山肌は低い樹木が錦絵のように鮮やかに色付いています。
紅葉のあまりのきれいさに歓声があがりました^^
この辺り、道も狭いのにあちらこちらに路駐をして
記念撮影をしている人がいるので、
かなり運転には気をつけなくてはなりませんでした。
倶知安町からニセコ町に入ると、再び道が二車線に。
駐車場も整備されているので、ここに車を停めればOKです。
さっそく僕たちも来た道を少し戻って紅葉を見ることにしました。
駐車場のそばは、「ニセコお花畑」となっていて、
夏には周囲に高山植物の花が咲くようです。
後ろに見えている山はイワオヌプリ(1,116m)。
白い岩肌があちこちでむき出しになっていて、
かなり特徴的な形をしている山です。
イワオヌプリを左に、アンヌプリを右に見ながら、
お花畑と呼ばれる敷地の中を進んでいきました。
道がこれ以上進めなくなる所まで行ったので、
振り返って、イワオヌプリの紅葉を見ました。
荒々しい山肌が火山活動の活発さを物語っています。
こちらはイワオヌプリの反対側、ニセコアンヌプリの紅葉です。
太陽の日差しを受けて、まぶしいぐらい鮮やかに輝いています^^
友達も「こんなにきれいな紅葉は見たことがない!」と
とても感激していました。本当に天気がよくてよかったです(^^)
紅葉を堪能して、ちょっと身体が冷えたところで温泉。
先ほどのお花畑から1kmほど下ったところに、
ニセコ五色温泉という山の中の温泉宿があります。
毎回通過していたのですが、今回は周囲の紅葉も絶景だったので、
日帰り入浴料500円を払って、初めて中へと入りました。
駐車場のそばには、源泉が湧き出す場所があり、
そのお湯がそのまま足湯へとつながっています。
湧き出すお湯はとっても熱いのですが、
足湯の設置してある場所に流れ着く頃には、
ちょうどいい具合の温度になっているようです。
源泉湧きたての足湯。贅沢ですね(^^)
中へ入ると長い廊下があり、露天風呂は二つありました。
男女に分かれた露天風呂と混浴露天風呂。
男女別の露天風呂は、男湯は駐車場から丸見え、
混浴露天風呂(写真)は、正面の展望台から丸見え。
どちらにしても恥ずかしがっていては入れないお風呂です(^^ゞ
男湯の方はすぐ目の前に紅葉に染まる木々があり、
混浴の方はニセコアンヌプリの紅葉が見事に見えて
どちらも素晴らしい露天風呂でした。
駐車場はけっこう混んでいるように見えたのですが、
混浴風呂は誰も入って来ず貸切風呂状態。
真っ白な濁り湯に鮮やかな紅葉。贅沢なひとときでした^^
温泉ですっかり身体が温まった感じがします(^^)
窓を開けて、一気にこれまで登ってきた道を下ります。
冬でもこちら側の道は通年開通しているため、
雪対策の覆道があるのですが、
よくここを冬に車が登ってくるなぁ・・・と、
感心してしまうほど、どんどん下っていきます。
「5km以上道なりです」
カーナビの言うとおり、ひたすら道なりに下っていきます。
北海道でカーナビを使うと、この台詞は特によく聞きますね^^;
先ほど目の前に見えていたニセコアンヌプリが、
もうあんなに遠く、高く見えています。
だいぶ下ってきたのが分かります。
紅葉もこの辺りまで下ると、だいぶ色付きが薄いです。
まっすぐ行ったら落ちる〜〜。
「ニセコパノラマライン」という名前にふさわしい、
本当に大パノラマの道で、窓を開けるととても爽快です。
眼下にはニセコの町も見えました。
坂を下りきると、ニセコ方面⇔岩内方面の看板があり、
僕たちは神仙沼へと向かうために、
岩内方面へと行くことにしました。
反対側へ行くと、ニセコの町へとさらに下っていきます。
この交差点を境に、岩内方面は再び冬季閉鎖の道路となり、
せっかく下ってきたのですがまた上って行きます。
道路は高度を上げるに連れ、
ふたたびダケカンバの紅葉が鮮やかになってきます^^
雪の重みによって枝がグネグネに曲がっています。
冬の雪の量は半端ないんでしょうね。
観光バスを先頭に少しゆっくり進みます。
紅葉もきれいなので、ここは焦らずに
景色を見ながら、ゆっくり走っていくことにします。
一番高い場所がニセコ町と共和町の境目。
ここから再び少しずつ下っていきます。
標高が下がり始めると、神仙沼の駐車場はまもなく。
ズラーっと車が停まっていて、なんか嫌な予感・・・。
駐車場へ到着すると、夏とは比べ物にならないぐらい、
たくさんの車と観光バス、そして観光客がいました。
それでも混雑のピークは過ぎていたのか、
運良く駐車場の中に車を停めることができました(^^)
さすがは行楽日和の3連休初日。
広い広い北海道でも混んでる場所はあるんですね^^;
ニセコで最も美しく神秘的な沼、と言われる神仙沼。
その神仙沼までは散策路を約1kmほど歩いていきます。
入口からダケカンバの林が迎えてくれていい雰囲気です^^
入口では鮮やかに色付いたツタウルシが迎えてくれました。
ウルシだから、触ったらダメなんですね(^^ゞ
散策路はかなり広い木道になっており、
車椅子やベビーカーでも進むことができるようになっています。
周囲の木々も適度に刈り取りが行われていて、
僕たちのような手ぶらスタイルでも快適に歩けます(^^)
さまざまな山や沼へと向かう道の一つになっているため、
中には本格的な登山の格好で、
熊除けの鈴をりんりん鳴らしながら歩いてくる人もいます。
雪の重みによって、すごい形になって生長しているダケカンバ。
散策路のいたるところに見られて、
自然の厳しさを思い知らされます。
最初は右に伸びて、そのあと左にぐねっと方向を変えて
頑張って伸びている様子が分かりますね。
ツタウルシがあちこちで鮮やかに色付いています。
黄色く色付いた木々のトンネルを進んでいきます。
めまぐるしく変わる美しい紅葉の散策路で、
歩いていてぜんぜん飽きずに進めました(^^)
カエデも真っ赤に色付いています。
青空に映えていて、本当にきれいです(^^)
途中で「段差あり」と「段差なし」の分かれ道があり、
「段差あり」の方が少しだけ近道になっているので、
行きはそちらの道を進むことにしました。
色とりどりの紅葉が頭上を覆って、すごくきれいです^^
鳥のさえずりも聴こえてきて、癒し効果も満点です。
紅葉のトンネルを抜けると、急に視界がパッと開けて、
湿原地帯へと出ます。ビックリするぐらい一気に景色が開けて、
とっても開放的な気持ちになれます(^^)
尾瀬に行ったことないけど、まるで尾瀬みたい。
木道は湿地帯に出ると一方通行になり、
湿原をぐるりと回るように木道が延びています。
木道の両側にはあちこちに小さな沼が点在していて、
さっきまで森の中を歩いていたのがウソのような風景です。
枯草色になった湿原と、点在する沼がとてもきれいでした。
こういう場所にそれほど苦労なく気軽に来れるのが、
ニセコを含む北海道のいいところの一つだと思います(^^)
苦労して行き着いた先にこういう景色が待っているのが
いいと思う人もそれはそれでまたよしですけどね^^
写真を逆さまにしたような枝ぶりの木々が見えてくると、
まもなく神仙沼に到着です。さてさて、紅葉はどんな感じかな〜?
ついに神仙沼に到着!
真っ青な空に、鮮やかな紅葉。
そしてその紅葉が見事に水面に映っていました(^^)
たくさんの人が訪れて、記念撮影をしていました。
僕たちもここでたくさん写真を撮りました。
針葉樹と広葉樹のコントラストが見事です(^^)
特に日光が当たっている南側の色付きがきれいでした。
ほとんど風がなかったので、
水面が揺れることもなく、本当に鏡のようにくっきりと。
夏に訪れたときも、気持ちいいなーと思いましたが、
紅葉に染まる神仙沼は、その何倍も感動がありました(^^)
こういう場所を最初に見つけた人って、ほんとすごいですね。
帰りは「順路⇒」の看板に沿って、別な道を通ります。
振り返ってみると、チセヌプリ(1,135m)の姿が見えます。
山肌が一面紅葉に染まっていて、大変きれいでした。
湿原の中を大型バスの観光客が大行列で歩いていました。
一緒になると何かと厄介ですが、遠目で見ると絵になります^^;
それだけ神仙沼という場所が、ニセコの主要な観光スポットとして
たくさんの人を集める役割を担っているということですよね。
湿原が終わり、ふたたび森の中へと入っていきます。
湿原と森林のちょうど境目に当たる部分には、
低いマツが地面を這うように生い茂っていました。
みんな同じ方向を向いているということは、
雪の量もさることながら、風も相当強いんでしょうね。
行きに「段差あり」の道を通ったので、
帰りは「段差なし」の道を通って帰ることにしました。
初めて神仙沼を訪れたときは、この道はまだなかったので、
最近になって新しく作られた道なんだと思われます。
この新しい道のおかげで、身体の不自由な人でも、
神仙沼へ行くことができるようになりました(^^)
こちらの道はオーシャンビュー。
天気のいい日は、このように岩内港の日本海が一望できます(^^)
神仙沼は標高約750mの地点にあるので、
そこから一気に海を見下ろす風景は感激モノです。
周りでも「あそこは何??」と、海とは思っていない人もいました。
さっきまで紅葉に染まる湿原や沼を散策していた道から、
急に海が見えたら、確かにビックリしますよね。
この風景はちょっと遠回りの「段差なし」の道を進んだ人だけが
見ることのできる絶景ポイントです。
最後も相変わらずツタウルシの赤さが、
際立ってきれいに見えました。
ウルシってこんなにきれいに赤くなるもんなんだなーと
自然の作り出す風景にはつくづく感動させられます。
神仙沼を散策して、すっかりリフレッシュした後は、
まっすぐ小樽へと帰ることにしました。
というのも、レンタカーの小樽営業所が18時まで・・・。
暗くなったらもう閉まってしまいます。
この時点で15時ごろだったので、
帰り道はカーナビに素直に従って小樽へと向かいました。
神仙沼を出ると、高度をどんどん下げ、
日本海もよく見えるようになってきます。
紅葉あり、湿原あり、沼あり、温泉あり、日本海あり・・・。
まさにパノラマラインです。
下ってくると紅葉がまだぜんぜん進んでいませんでした。
たった10分ぐらいでだいぶ違うもんだなーと思いました。
この道は岩内の町へと降りていく道なのですが、
岩内まで行ってしまうと小樽が再び遠ざかってしまうので、
途中から道を曲がって、曲がって(この辺はカーナビ任せ^^;)、
小樽や札幌へ向かう国道5号線に出ました。
余市町に入りました。
さすが国道5号だけあって、この辺から少し混み気味・・・。
海沿いを走って小樽へ。道はさらに混んできましたが、
小樽へ入ると、道も二車線になり、流れは再びスムーズに。
最後はちょうど17時に小樽駅へと無事に到着しました(^^)
走行距離は約210kmでしたが、ガソリンは11Lで満タン。
さすが燃費のいい車を使うと、財布にも優しくていいですね。
このまま札幌へ返してももちろん無料なのですが、
せっかく小樽へ来たし、ここから先は道もさらに混んでくるので
レンタカーは小樽で乗り捨てて、観光をしていくことにしました。
17時11分発の区間快速「いしかりライナー」で隣の南小樽へ。
2日間有効のフリーきっぷを持っているので、
列車にも気軽に乗ることができます(^^)
南小樽駅から小樽駅へと戻るように歩いていくと、
観光スポットの堺町通りと小樽運河を行ったり来たりせずに、
一本で結ぶことができて、けっこうオススメな歩き方です^^
南小樽駅の周辺は、観光地とは無縁のような場所ですが、
坂道を下って5分ほど歩くと、メルヘン交差点があり、
ガラス細工やオルゴール、寿司、お菓子などの店が立ち並ぶ、
堺町通りに出て、急に賑わいのある街並みになります。
夕暮れに染まる小樽の街並みを歩くのは久しぶり。
メルヘン交差点のランドマークである「ルタオ」のライトアップも、
街灯と共にとてもいい雰囲気を醸し出しています(^^)
だいぶ暗くなってきましたが、まだたくさんの人が歩いていました。
それなのに、小樽のお店ってだいたい18時か19時閉店。
小樽の街は夜の雰囲気もまたいいのになーと思うのですが、
その時間帯に来ても、ほとんどの店は閉まっています。
有名な「北一硝子」も、通りかかった17時半ごろ
たくさんの人たちでまだまだ賑わっているのに、18時閉店です^^;
北一硝子の3号館の中にある「北一ホール」に入って、
珈琲を一杯飲んでいくことにしました。
このランプホールは僕の大のお気に入り(^^)
「あと30分ほどで閉店ですがよろしいですか?」と言われましたが
最後だったので、逆に空いていて静かに休むことができました。
ここは周囲を全てランプの灯りに囲まれて本当にいい雰囲気ですね^^
18時を過ぎても、まだまだ賑わう堺町通り。
さっきまで大自然の中にいたのに、
急にたくさんの観光客に囲まれてみたりして、
北海道って改めて広いなーと思います。
建物がライトアップされていてきれいでした。
小樽には重要建造物に指定されている建物がたくさんあり、
札幌とはまた違った街並みを楽しむことができます。
大正硝子館の建物。
ツタの葉が見事に建物を覆いつくしていました。
ガラス細工には興味が無いので外の写真だけ・・・(汗)。
最後はやっぱり定番の小樽運河。
脇を車がぶんぶん走っているのですが、
今日はバイオリンを弾いているおじさんがいて、
その音色が車の音を掻き消してくれたので、
バイオリンの奏でる音色とライトアップされた倉庫群が
とてもマッチしていて、異国情緒漂ういい雰囲気でした(^^)
小樽運河沿いをゆっくり歩きました。
夜のライトアップされた運河沿いは、
とてもロマンチックです。
明るい時間帯は、国内外問わず、大型観光バスの観光客が、
大挙して訪れて、大賑わいの小樽運河ですが、
夜になると、さすがに個人旅行の人ばかりで、静かです(^^)
小樽運河をゆっくり散策するなら、夜に限りますね。
倉庫群はレストランになっています。
向こう側から食事をしつつ運河を眺めるのも、
なかなかよさそうですね(^^)
街灯にカモメが止まっていました。
夜の小樽運河でカモメを見たのは初めてだったので
ビックリしましたが、これもまたいいモデルになっています(^^)
小樽運河を歩いて、小樽駅へ帰ってきました。
あまりホームの端っこの方まで行ったことなかったけど、
端っこには石原裕次郎の昔の写真がありました。
ホームでは石原裕次郎の歌も流れていて、
裕次郎ファンにはたまらないです。
ランプの並ぶ4番・5番ホーム。小樽らしいですね^^
小樽発では最終の快速エアポートが入線してきました。
19時04分発の快速エアポートは、もちろん指定席(^^)v
今度は朝の赤・青シートと違って、落ち着いた色のシート。
車内も静かでとっても快適です。
レンタカーで大自然の中を走った後は、
やっぱり列車で札幌に帰るに限りますね(^^)
友達も運転に疲れて札幌まで爆睡でした。
今日は天気に恵まれて、紅葉もちょうど見頃の時期で、
とっても充実したドライブ旅行でした(^^)
旅日記は以上で終わりです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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