おはようございます!
ゴールデンウィーク前半、何も予定がなく、
最近、あまり列車の旅にも出てないなーと思って、
ふと、札沼線の旅に出てみることにしました。
朝は目覚ましをかけずとも、5時前には目が覚めました。
地下鉄はまだ動いていないので、5時半に自転車で自宅を出発して、
5時50分には札幌駅に到着しました。さっそく駅の中に入ります。
券売機で一日散歩きっぷを購入して、改札口へ。
一日散歩きっぷは2,040円ですが、オレンジカードでも買えるので、
あらかじめ金券ショップで安いオレンジカード(97%)を買っておけば、
実質1,980円で購入することができます(^^) カードは記念に残るしね。
まずは石狩当別ゆきの列車に乗り込みます。
階段を登って8番線ホームへ。
ちょうど、石狩当別ゆきのキハ143系3両編成が入線してきました。
札幌から石狩当別の間はこのキハ143系がメインのようです。
札沼線は全線に渡って非電化のため、始発からディーゼルです。
札沼線には別名「学園都市線」の愛称が付いています。
沿線に学校が多い所から付けられたようですが、
今では"学園都市線"の方がメジャーな呼び名になっており、
駅アナウンスや車掌さんの乗り換え案内でも、
「学園都市線は○番線に・・・」と案内されています。
「札沼線」の名前の由来は、以前、この路線が
札幌から石狩沼田まで延びていたところから来ているのですが、
部分廃線により、現在は新十津川が終着駅となっているので、
学園都市線の方が理にかなった呼び名と言えるのかもしれませんね。
ドアが開いたのでさっそく車内へ。
4人掛けと2人掛けのボックスシートが中央に並び、両端はロングシート。
キハ143系の車内はこのタイプがメインですが、
一部は混雑緩和のため、オールロングシートに改造した車両もあります。
さすがに始発列車で、地下鉄にも接続していないので、
ほとんど人が乗っていません。楽々、2人掛けシートをゲット^^
いかにもローカル線の雰囲気が漂いますが、
この路線、平日は朝晩を中心に札幌への通勤客で、
この車両が6両に増結され、それがいっぱいになります。
6時16分、定刻どおりに札幌駅を発車しました。
桑園駅で小樽方面の函館本線に別れを告げて、
単線の線路に入っていきます。
琴似の高層マンション群と、手稲山がきれいに見えました。
八軒、新川、新琴似、太平・・・としばらくは札幌の住宅街が続きます。
どこまでも見渡す限り、家・家・家です。
これじゃ、札沼線も混雑するわけですね。
百合が原からは高架線を降りて、地上を走るようになります。
住宅街も少しずつ間隔が開き、静かな街並みになってきました。
篠路駅では、けっこう多くの下車がありました。
さすがに途中駅から乗ってくる人はほとんどいません。
久しぶりにマンション群が見えてくると、
「あいの里教育大」駅に到着です。
急速に都市開発が進められた街で、
大きなマンションがたくさん建っています。
札幌駅からは約30分なので、この辺までが通勤圏でしょうか。
まだ新しい街で、線路を挟んで反対側にはなーんにもありません。
けど、なにやら住宅を作ろうとしている感じはありました。
札幌市で最後の駅、「あいの里公園」。
こちらはさすがに札幌で一番端なので、駅前も静かです。
この「あいの里公園」までが学園都市線の本数が一番多い区間で、
朝は10分間隔、日中から夕方にかけては20分間隔と、
非電化の路線としては、かなりの本数が走っています。
石狩川を渡って、札幌市から当別町へ入ります。
何回写真を撮っても、橋脚が入ってしまいます(汗)。
当別町に入ると、車窓も一気にのどかになりますね。
ようやくローカル線の旅をしてるなぁという感じになってきました。
当別町に入って最初の駅、石狩太美駅。
以前、雑誌「HO」の無料入浴パスポートで、
この駅の近くにある温泉施設、「ふとみ銘泉」に来たことがあるので
ここまでは以前に乗車したことがあります。
石狩太美駅で札幌ゆきの列車と行き違いがありました。
石狩太美から次の石狩当別までが、この路線で一番長い駅間です。
その距離6.6kmあり、久しぶりにちょっとだけスピードが出ます。
札沼線は全線に渡って駅間が短く、私鉄並みに駅が多いです。
終点の石狩当別に到着しました。
さすがに終点だけあって、3番線まである立派な駅です。
向かい側に、浦臼ゆきが停車していたので、すぐに乗り換え。
乗り換えた人は、僕も含めてわずか2人でした。
車内にも3人ほどしかおらず、余裕でボックス席ゲットです^^
石狩当別から先は、北海道ローカル線の標準タイプ、
キハ40系に乗車します。もちろん1両編成です。
石狩当別ではわずか3分の接続で浦臼ゆきが発車。
時間があれば、駅前を散策してみたりしたかったのですが、
今回は1本逃すと、またしばらく列車が来ないので、
ひとまず北へ、北へと進むことにしました。
石狩当別を出発して最初の駅、北海道医療大学。
この駅までは石狩当別から区間列車が走るほか、
札幌直通の列車も存在するため、それなりの本数が確保されています。
問題はここから先です^^;
札沼線のスピードはとにかく遅いです。
札幌を出てからぜんぜんスピードがあがりません。
一応、メーターは120kmまであるようですが、
ずっと時速50km以下でのんびりと走っています。
そのため、すぐ脇を国道が走っているのですが、
どんどん追い越されていってしまいます。
北海道医療大学から先は、列車の本数もさることながら、
駅舎もいかにもローカル線の雰囲気が漂っていました。
最初の3駅はいずれも昔の緩急車を利用したものでした。
一番下の中小屋駅は、行き違い設備もあった線路跡がありますが、
今はまったく使われていないようです。
乗り降りのない駅がひたすら続きます。
札幌から1時間もかからない場所に、こういう風景が
普通に広がっていることが不思議に感じました。
北海道は本当に札幌への一極集中で、
一歩、郊外に出ると、東北以上に人が少ないのがよく分かります。
このあたりはまだこうして鉄道が走っているだけマシです。
札沼線の北部は、北海道特有の難読駅名が多い区間でもあります。
石狩当別から約30分、石狩月形へ到着です。
ここは石狩当別から先で、唯一列車の行き違い設備が
現役で残っている駅で、ホームがちゃんと1番線・2番線とあります。
残念ながら、新十津川方面からの列車は来ませんでしたが、
久しぶりの大きな駅にちょっと一安心です^^
途中駅から2人ほど乗車し、この石狩月形で3人ほど下車しました。
駅前からは、空知地方の中心である岩見沢までバスが出ているようで、
石狩月形駅がこのあたりのターミナル駅となっているようです。
石狩月形駅では珍しいタブレット交換があります。
今では全国的にあまり見られなくなった鉄道の光景です。
駅員さんの右手に持っている輪っかみたいなのがそれです。
ここから新十津川までの約30kmは、閉塞区間となり、
このタブレットを持っている列車1本しか走ることができません。
いわゆる通行証のようなものですね。
石狩月形駅から2駅目の札比内(さっぴない)駅で
途中下車しました。次の同じ方向ゆきの列車はしばらく来ませんが、
この僕の乗っていた列車が3つ先の浦臼駅ですぐに折り返してくるので
その時間まで、ちょっとだけ駅前散策です^^
札比内駅で降りたのは僕だけでした。駅のホームからは、
樺戸山系ピンネシリ(標高1,100m)を中心とする山々がよく見えます。
「ピンネシリ」という山は、北海道の中頓別(なかとんべつ)町にも
同じ名前の山があるようです。
列車から降りたとたん、時間が一気に昔に戻ったようでした。
ホームの向こうには広々と田んぼがあって、田舎の原風景という感じ。
春の日差しが柔らかく、いろんな鳥のさえずりが聴こえてきて、
途中下車してよかったなーと思いました。
駅舎の中に入ってみました。
ちゃんとダルマストーブと切符販売の窓口がありました。
本当に昔からずっと変わってないんだろうなぁという感じの駅です。
こういう人の気配を感じることのできる駅は、ホッとします^^
駅の外に出てみました。
この微妙にボロい感じが、なかなかGoodです。
一見すると、どう見ても無人駅の雰囲気ですが、
いわゆる簡易委託駅で、平日と土曜日の8時〜13時までは、
近所の薬屋さんが切符販売を行っているようです。
もう少し離れてみるとこんな感じです。
駅舎のすぐ隣にはきれいなトイレがありました。
背後には山々も見えて、なかなかのロケーションです。
振り返って、駅前通りの様子はこんな感じです。
民家や商店が20軒ほどかな・・・。小さな集落です。
すぐそこを国道が走っているので、交通量は比較的多く、
北海道の果てにあるような駅とは、また雰囲気が違い、
どちらかといえば、東北地方のローカル線にありそうな駅でした。
駅前ではふきのとうがたくさん顔を出していました。
もう少し経てば、山々の残雪と、周囲の田んぼの稲の新緑が
きれいにマッチして、車窓の風景ももっときれいになるでしょうね^^
そろそろ折り返しの列車が来る時間なので、
駅舎の中に戻ってきました。
駅の中をうろうろしていると、貸し文庫発見。
これは、僕が生まれた頃の漫画本でしょうか・・・(汗)
駅の窓口に薬屋のおばちゃんがやってきました。
その時間になると、次々に駅に人が集まり始め、
結局、僕も含めて乗客は5人に。けっこう乗るんですね。
どの人も石狩月形までの切符を購入していました。
みんなが顔見知りのようで、「あぁ、どうもどうも」と言っていました。
なんだか田舎らしいほほえましい光景で、嬉しくなりました。
どうやらみんな石狩月形駅からバスで岩見沢まで行くようです。
このあたりは空知支庁に入るので、
やはり買い物などで街に出るなら札幌より岩見沢のようです。
札比内駅の普通運賃表。1駅だけ新十津川の上が消えているのは、
2006年3月18日をもって廃止になった「中徳富駅」です。
この路線は駅間が短く、列車が極端に遅いので、
思ってたより札幌までも距離がなく、値段も高くないです。
ただ、石狩月形からバスで岩見沢まで出れば、850円前後で
岩見沢まで出られるので、みんなそちらを選択するようですね。
薬屋さんは、駅員さんではないので、改札は行いません。
「ご自由にホームにおいで下さい」、と手書きで書かれた
ベニア板がまた昭和の匂いぷんぷんという感じで、
ほほえましく感じました^^
列車の時間になると、みんなぞろぞろとホームへ。
特に「列車が来ます」みたいなアナウンスはないようで、
みんな時計を見て、自分で判断してホームに出ます。
この札比内駅もホームの造りからして、
列車の行き違い設備があったんでしょうね。
浦臼で折り返してきた列車がやってきました。
車内はガラガラでしたが、この駅から一気に5人も乗るとは、
今日は大入りだなぁと運転手さんも思ったでしょうか^^
もう、おばちゃんたちもこの列車の常連なのか、
運転手さんに「あぁ、おはようございまーす」と話しかけていました。
次は隣の豊ヶ丘駅を目指します。


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