青春18きっぷを使って、日本を代表するローカル線、只見線に乗ってまいりました。

朝6時16分、上野発の高崎線から今日の旅が始まりました。

2時間弱で高崎に到着。ここから
上越線に乗り換え、さらに北へ。

渋川を過ぎたあたりから、これまでの広大な関東平野に山並みが迫り、

一気に
緑が濃くなってきました。

峠に向かって電車はぐんぐん坂をのぼっていきます。
水上駅に近づいてくると、いっそう山並みが車窓に迫り、

利根川の源流に沿って電車は走ります。

このあたりは
諏訪峡と呼ばれ、秋は紅葉で大変きれいなところです。

普段は水がとても澄んでいてきれいなのですが、

今日は山の方で雨が降ったためか、水が濁っていました。
高崎から約1時間。大型旅館が立ち並び出すと、

まもなく終点の
水上駅に到着です。

水道水を使っていた温泉宿もあったとのことですが、

僕が以前、宿泊した宿もそれほどいいお湯ではありませんでした。

(宿名はここでは伏せておきます・・・笑)。
9時26分。上野からおよそ2時間で水上駅に到着です。

駅舎は最近新しく建てられたもので、とてもきれいです。
水上駅で24分のやや長めの乗り換え時間があったので、

座席だけ確保して、駅の外に出てみることにしました。

駅の正面に、ずらりと
お土産屋が立ち並んでいます。

ふらふらと何も買う気もないくせに歩いていたら、

おまんじゅう屋のおばちゃんが、

「これ、あげるから食べてきな!」と言って、

おまんじゅうを1個、
タダでくれました。。。ビックリ。

毒でも入ってんじゃねーだろうなー(爆)と思いつつ、

友達の分を1つだけ購入して、駅に戻りました。いや〜、もうけた♪
水上駅では長岡行きの電車に乗り換えます。

左側のオレンジの車両が高崎から乗ってきた電車、

右側の白い車両が長岡行きの電車です。

ホームのすぐ後ろには
高い山々がそびえ立ち、

ここから先が峠であることを実感しました。
長岡行きの電車。

今日は
2両増結して4両編成でした。

高崎からの電車が3両だったので、座席はみんな余裕で、

ボックス席に足をのばして2人で座ることが出来ました♪

やっぱりローカル線の旅はこうでなくっちゃね!
水上駅の時刻表

高崎方面の電車は特急列車も含めて、

1時間に1本以上はあるにも関わらず、

長岡方面の電車は
1日に5本という驚異的な少なさです。

実際には土日は9:50と13:39の間に、

1本臨時の長岡行きが入りますが、それでもあまりに少ない・・・。
水上を9時50分に出た電車は、湯檜曽、土合とモグラ駅と呼ばれる、

トンネル内の駅で多くの登山客を降ろし、ついに
新潟県に入りました。

10時26分、最初の大きな駅、
越後湯沢に到着。

只見線にはまだ時間があるし、せっかく越後湯沢に来たのだから、

ここで
立ち寄り入浴をしていくことにしました。

駅から路線バスに揺られること5分足らず。

「山の湯」という小さな共同浴場にやってきました。値段は300円。

中はとても小さな湯船が1つあるだけでしたが、
源泉掛け流しで、

とっても素晴らしいお湯でした。休憩所の雰囲気も素朴でよかったです。
温泉を満喫した後は、再び上越線に乗り込み、

只見線の乗換駅、
小出駅を目指します。

僕が初めて只見線に乗ったときはまだ只見線も無名のローカル線でしたが、

今では雑誌などでも盛んに取り上げられているせいか、

小出駅に到着した途端、大量の乗客が只見線ホームに
猛ダッシュ!

僕も負けじと猛ダッシュして、なんとかボックス席を確保できました。

それにしてもこんな田舎の路線に

こんなに多くの人が乗るとは・・・びっくりです。

みんな終点まで乗るんだろうな。なにせ
1日3本ですから・・・。
発車前の只見線車両の中の様子です。

扇風機があり、窓が開きます。冷房は・・・ありません。

昭和の匂いがぷんぷんして、大好きです。

乗客のほとんどの人が窓を開けて発車を待っています。

新潟方面からの列車を接続して、いよいよ只見線の旅が始まります!
13時17分。時間通りに只見線の旅が始まりました。

グォォォォ〜〜〜ンという、ものすごいエンジン音を

周囲にとどろかせながら、その割にはゆっくりした加速で走り出します(笑)。

ゆっくりゆっくり。只見線の旅は誰も急いでる人などいないのです。

窓を開けて、入ってくる風がちょうど心地よいです。
只見線は小出駅を発車すると、すぐに上越線と分かれて、

魚野川という大きな川を渡ります。

小出駅と小出の市街地を分けている川で、

川を渡った側の方が市街地が発展しています。

小出駅を利用している人はさぞかし不便でしょう・・・。

只見線を利用しようにも、1日3本では使えないし(汗)。
入広瀬駅

只見線は駅前といっても店らしい店はなく、

ポツポツと家が立ち並んでいるだけの田舎の駅が大多数です。

「日本の田舎」の正しい風景なような感じがします。
このあたりは日本でも有数の豪雪地帯のため、

2階が玄関になっている家を多く見かけます。

春〜秋は階段を登って出入りしますが、

冬になれば
ストレートに直接2階から入れるわけです(笑)。

この家はきちんと玄関までフードをかけていました。
新潟県最後の駅、大白川駅を過ぎると、

車窓は農村風景から一転、
山と渓谷の風景に変わります。

何度も何度も川を渡り、何度も何度もトンネルをくぐり、

どんどんどんどん山をあがっていきます。
エンジン全開です。

そして只見線最長のトンネル
「六十里越トンネル」に入ると、

トンネルの中間地点で新潟県から
福島県に入り、

線路もようやく下り坂になります。列車の走りも急に軽快になり、

エンジンのうなり声もようやく少しだけ静かになりました。
福島県側に入ると、車窓にはゆったりと流れる只見川が見えてきます。

川は線路に寄り添うように流れ、右に左に、何度も鉄橋を渡りながら、

僕たちの目を楽しませてくれました。

その景色を堪能するかのように、只見線の列車は、

1駅1駅ゆっくりと、川の流れのように小さな駅に停車していきます。

このあたりは
会津蒲生、会津塩沢、会津大塩、会津横田、会津越川・・・

と、頭に
「会津」の付く駅がとにかく多く、

そこまで何度も言わなくても・・・

という感じもします。
只見川が車窓いっぱいに広がると、会津川口駅に到着〜。

ここで初めて列車の待ち合わせがあります。何しろ1日3本。

めったにすれ違うことはないのです。

ここでは只見線で唯一、12分ほどの長い停車時間があるので、

2つ並んだ列車を撮影する人、改札の外に出て買い出しをする人、

折り返しの列車に乗り換える人など、多くの人が車外に出ていました。
会津川口駅。福島県金山町という所にある駅で、

只見線の沿線の駅の中では、かなり大きな駅です。

ここから会津若松へは区間列車が運行されており、

列車の本数が
1日6本に一気に倍増します。

しかし駅前には数軒の商店があるのみで、

商店街と呼ぶにはほど遠く、お店で売っている食品も、

よく賞味期限を見ておかないと、おなかを壊すようなものを

平気で売りさばいているツワモノな店があり、要注意です(笑)。
会津川口から先も只見川に沿って、ゆっくりと列車は走り続けます。

小出からここまでで約2時間半。心地よい揺れに誘われて、

車内は半分ぐらいは熟睡モードに入っていました。

僕はかろうじて起きていましたが、さすがに眠かった・・・。

そんなとき、
只見川に霧がかかって

幻想的な風景が見れました。
早戸駅からの景色。

ゆったり流れる只見川が一望できる、眺めのいい駅でした。

只見線は
会津柳津を過ぎたあたりから、只見川と分かれ、

会津盆地へと下っていきます。

会津坂下からは、視界が広がって会津若松の市街地も遠くに見えてきます。

田園風景が広がるのどかな街並みが続き、ついウトウトしてしまいました。

このあとは、会津若松から快速「あいづライナー」で郡山へ抜け、

郡山からはひたすら東北本線を南下していくという計画でしたが、

一緒に同行した友人が
「オレは新幹線で帰る!」と言い出したので、

急きょ、Maxやまびこ号で帰ることとなりました(笑)。友達のおごりです・・・。



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