夕張駅からさらに北を目指して歩き始めました。
市役所はこっちにあるようなので、
とりあえず市役所だけは見ておこうかと・・・。
それにしても山深い集落です。。。
北海道らしいまーっすぐな道は、まず期待できなさそうな、
ぐねぐねっとカーブした坂道を下っていきました。
夕張小学校。夕張中学校もすぐ隣にありました。
土曜日なので、お休みです。生徒って何人ぐらいいるのかなぁ。
この小学校も、2010年度までには廃校が決定しています。
現在、市内には7つの小学校と4つの中学校がありますが、
それらが共に市の中心に位置する清水沢小学校・中学校の
各1校ずつに統廃合されてしまいます。
僕も小学生・中学生の頃はかなり遠い学校に通っていましたが、
それでも歩いて1時間はかからなかったので、まだ恵まれていたのかな。
ここから清水沢までは10km近い距離があるし、坂道もあるので、
みんなバス通学・・・となると、厳しいものがありますね。
ボロボロの階段があったので、上ってみました。
この先が市街地になってるっぽいです。
階段を上がった先にあるのが本町地区の街並み。
市役所の前に広がる昔ながらの商店街という感じでした。
だーれも歩いていないのが夕張らしいというか・・・。
商店街を歩いていくと、映画の看板発見!
このあたりからお店の上に映画の看板が
あちこちに貼られていて、夕張らしい街並みになってきました。
肝心のお店の方はすでに営業してないようですが(汗)。
古い街並みの続く本町通りを抜けて、
もう少し先まで行ってみることにしました。
志幌加別川という難しい名前の川に架かるのは、
栄橋という橋です。
栄橋からは志幌加別川の滝が見えました。
もう少し早い時期に訪れていたら、
紅葉がきれいだったんだろうなーと思いました。
栄橋を渡って、坂道を上がると、一気にきれいな街並みに。
「ようこそ、ゆうばりへ!」の旗なんかも出ていて、
おみやげ物屋さんや食堂なんかもありました。
まだ朝9時台なので、どこも開店してませんでしたが、
どの店もきれいに立て替えられていて、スッキリしています^^
この街並みを「ゆうばりキネマ街道」と呼ぶそうです。
なんで「シネマ」じゃなくて「キネマ」なんだろう??
キネマ街道沿いには、きれいなお店も並んでいますが、
すぐ奥には、映画のセットをそのまま持ち込んだような
古い建物もたくさんあって、不思議な街並みでした。
とにかく映画をウリにしている街だけあって、
レトロな映画の看板があちこちにたくさん貼ってあります。
一般の商店の上にも映画の看板。
あっちにもこっちにも。
どれも古い映画ばっかりで見たことないよー(笑)。
観光案内所がありました。・・・が、休業中。
もう冬のお休みの期間に入っちゃったのかな??
やはりこの辺りが観光の拠点となっているようです。
ちなみにさらに先に行くと、石炭の歴史村があるのですが、
そちらも冬季の休業時期に入っていてお休みでした。残念・・・。
このあたり、地図を見るとやたらと神社が多いです。
ここ、見晴しよさそうだなーと思って近づいてみたら、
この階段、登れないでやんの・・・(汗)。
階段の脇には、エレベーターらしき乗り物(?)もありましたが、
今はもちろん営業していません。
登れたら夕張の街を見下ろせてかなり眺めよさそうなんだけどなー。
階段が登れなくてがっかりしつつ、
再び坂を下っていきました。
まるまるとした猫がじーっと見てました。
こっちにも猫。神社の周りには不思議と猫が多いですね。
先ほどの映画のセットのようなボロボロの建物。
なんだか注意書きはありますが、中へ入れそうなので、
恐る恐る階段を登って、中へ入ってみることにしました。
そしたら、中にはこんな看板が。
なーんだ、映画のロケ地だったんだ〜。
高倉健が刑務所へと入る通路として使われたそうで、
なんだかすごく納得してしまいました^^;
先ほどの通路をそのまま抜けると、
キネマ街道と平行して、一段高い場所を通る道に出ました。
梅ヶ枝横丁と呼ばれる道で、
古いスナックや喫茶店が立ち並んでいて、
ちょっとした歓楽街になっているようです。
家がほんとボロボロ・・・。
住んでるんだか、住んでないんだか・・・(汗)。
庭?みたいな場所にもハシゴやバケツなどが
雑然と置かれていて、これもまた映画のセットになりそうです^^;
煙突から煙が昇っていました。
本当に古い昔ながらの街並みです。
梅ヶ枝横丁の看板。
思いっきり"昭和時代!"って感じですね。
ここに書かれているお店の中で、
営業しているお店は何軒ぐらいあるんでしょう。
のんきや、のんきすぎ〜。
夕張市役所にやってきました。
このあたりが二代目の夕張駅があった場所だそうです。
確かに周辺はそれなりにまとまった集落があって、
今のあの場所にあるよりは明らかに便利な気がしました。
土曜日なので閉庁していて中へ入ることはできませんでしたが、
これがあのテレビによく出てた市役所か〜と思うと、
なんだかしみじみとした思いに駆られました。
建物は一見すると立派に見えますが、
至るところにひび割れがあったりして、
財政の厳しさを思い知らされる建物でした。
市役所のすぐ隣には、旧夕張市民会館もありました。
夕張国際映画祭が毎年開催されていた会場ですが、
現在は財政破綻により、閉鎖されてしまっています。
ただし、NPO法人の「ゆうばりファンタ」というところが、
今後、施設の維持・管理を行うことになっており、
現在は老朽化した施設を改修工事中ということです。
2008年3月には、夕張国際ファンタスティック映画祭が
開催されることが決定しています。
今日も旧市民会館の前には、多くの人が詰め掛けており、
何かの撮影が行われていました。
市役所・旧市民会館を見て、今度は南へ戻ります。
帰りはサイクリングロードを通って夕張駅へと向かいました。
このサイクリングロード、旧夕張鉄道の線路跡地だそうです。
人口が11万人もいたときは、この道を石炭積んだ列車が、
ひっきりなしに行き交っていたんでしょうね。
サイクリングロードからは、夕張駅の背後に広がる、
夕張リゾートマウントレースイスキー場が見えます。
駅を降りてすぐスキー場!というのは便利ですね。
もっとも列車で訪れる人はかなり少数派っぽいですが、
本州人の感覚で考えると、この環境はとても恵まれています。
夕張駅の北側の街並みを散策して、再び駅へと帰ってきました。
相変わらず、後ろのホテル、でっかいなー。。。
けど、今は夏と冬の間ということで休業中でした。
どこもかしこも休んでばっかり。
本当はこのホテルにレースイの湯という温泉があるのですが、
ホテル自体が休業してるので、温泉も当然お休み。
まだ10時半。次の列車までは2時間もあります^^;
夕張にはもう一つ人気の温泉施設「ユーパロの湯」があるので、
それを目指して、歩いて向かってみることにしました。
夕張鉄道跡のサイクリングロードをひたすら南へ。
線路沿いの道って、なんかワクワクしますね^^
列車は僕の乗る列車まで来ないので、
すれ違うことはまずありえないのですが、
こうして線路脇をずーっと歩行者自転車専用道路があるというのは
なかなか味があっていいですよね(^^)
ぐねーっと曲がった線路。
別にサイクリングロードでなくても、
レールの上を歩いて行けそうな感じすらします。
実際、時折あちこちから市民の方々が線路を渡って、
サイクリングロードへと出てきていました(^^ゞ
鹿ノ谷駅に到着。
ここまでは夕張駅から1.3kmなので、すぐでした。
ユーパロの湯へはまださらに2.5kmほどあります。
けど、ちょっと休憩がてら駅舎の中へ・・・。
駅舎の中は閑散としていました。
ストーブもなく、冬はものすごく寒そうな感じがします。
プーさんのぬいぐるみがたくさん置かれていました。
鹿ノ谷駅のホームに出てみましたが、
そこから先のサイクリングロードを見失ってしまいました。。。
けど、その時、ちょうど線路を渡ってサイクリングロードへ入る、
おじいちゃんを発見!僕も続けとばかりに草むらを掻き分けて、
サイクリングロードへと無事に戻ることができました^^;
こっちから駅はよく見えるのですが、駅からだと草むらに隠れて、
サイクリングロードがまったく見えないので、
「このおじいちゃん、一体どこへ行く気なんだろ??」と
不審に思ってしまいましたが、付いて行って正解でした(^^)v
おじいちゃんや僕のように勝手に渡る人多数のため、
至るところに、この看板が出ていました。スミマセン。。。
ひたすら続くサイクリングロード。
列車は当然のことながら一向にやってきません。
線路を挟んで反対側は夕張市内を縦に結ぶ幹線道路となっていて
路線バスや札幌ゆきの急行バスも走っています。
ここから札幌まで車だと62km。
札幌から苫小牧まで約70km、旭川まで約130kmなので、
夕張から札幌って意外と近いんだなーと思いました。
鉄道だと100km以上あるので、相当遠回りなんですね。
ものすごい低ーいトンネルがありました。高さ1mほど。
くぐってみようかな・・・と思いましたが、見ただけ(笑)。
線路はそのトンネルの上を走っているので、
立体交差で踏み切りはいらないと思うのですが、
なんでここに踏み切りがあるんだろう??
トンネルがあまりに低いから、上を行く人がいるのかな^^;
そんなこんなで、ようやくユーパロの湯の看板が見えてきました。
あと600mで到着です。もう汗だく・・・。
夕張駅からユーパロの湯までは意外に距離がありました。
そして3時間という十分すぎると思った滞在時間も、
この徒歩移動でだいぶ使ってしまい、
このあと、ふたたび駅に戻る時間を考えると、
温泉に入ってる時間があまりない!ということに気付き始め、
途中からかなりの早足になっていました(^^ゞ
線路を渡って、ユーパロの湯へ。
なんとなく久しぶりに北海道らしい風景って感じ。
ユーパロの湯にまもなく到着というところで、
巨大な煙突が見えてきました。
昭和53年まで稼動していた、旧北炭化成工業所という工場で、
「コークス」というものを造っていた時代の煙突だそうです。
高さは63mもあり、近くに行くと首が痛くなるほど大きいです。
そしてその煙突のすぐ脇にあるのが、ユーパロの湯!
やっと到着しました。もう汗がだくだくで、早く温泉に入りたい。
市営の温泉施設なので、市民と一般で料金が違います。
一時、ニュースでは1,000円になるとか報道されていましたが、
今日訪れた段階では、入湯税込で650円となっていました。
到着した時間が11時05分頃だったので、
ちょうど開店してすぐのようでした。
中に入ると、とてもきれいなエントランス。
係員の方の応対も、とても丁寧で、
「いらっしゃいませ〜。ごゆっくりどうぞ。」と、
笑顔が印象的でした。訪れている人たちもみんな嬉しそう。
今回の旅で初めて夕張の人の笑顔に出会えました^^
手前が無料で休める休憩所で、奥はレストランになっていました。
さらに奥には座敷の大広間もあり、
団体の人が訪れても対応できるようになっているようです。
露天風呂からは山が見えて最高の眺め!
紅葉の時期はさぞかしきれいだったんだろうなーと思うと同時に、
また雪の季節に訪れるのもいいなーと思いました。
濁り湯っていうのも温泉らしくてGoodです(^^)v
舐めてみると、かなりしょっぱい強食塩泉でした。
露天風呂、すごい眺めがよくて冷たい風が心地よいのに、
市民の方々(?)は、なぜか全員が内湯に。
露天風呂は終始、貸切状態でほんと極楽気分でした^^
あまり時間が無かったので
残念ながら1時間ほどの滞在時間でユーパロの湯を後にしました。
後ろ髪引かれる思いですが、またゆっくり訪れようと思いました^^
汗ビッショリだったのが、すっかり汗も流して気持ちよくなりました。
外に出ると、カラマツの紅葉がきれいでした。
さて、いよいよ帰り道。
さすがに時間が無いので、ここからはバスです。
サイクリングロードから何度か脱線しつつ、
幹線道路沿いのバスの時刻表を確認しておいたので、
そのバスの時刻が迫って来るまで、
できるだけバス代を浮かすべく、南へ南へ歩きました。
夕張駅からはもう4kmも歩いてきたことになります。
夕張の街で目に付くのが市営住宅。
至るところに同じような建物が建てられています。
これだけ住宅があれば、このあたりに駅があれば、
けっこう便利じゃんか・・・とも思ったのですが、
それは自分がただ歩きたくない願望でもあったりして(^^ゞ
バス停を2つほど通過して、運動公園にやってきました。
ここから先、しばらく家らしきものが見えないので、
バス停もないかも・・・と思い、ここからバスに乗ることにしました。
夕鉄バスの「運動公園」バス停。
事前に時刻を調べられればよかったのですが、
夕鉄バス、なんとホームページを持っていない・・・(汗)。
一つのバス会社として、自社のウェブサイトがないのも、
いまどき珍しいな〜と思いました。
なので、事前に時刻を調べることができず、
当日、現地で確認せざるを得ませんでした。
バスの時刻表です。
☆マークが付いている便は、今日は運休っと・・・( ..)φメモメモ
って、そしたらほとんど走ってないじゃんかー!!
と思ってしまいましたが、こんなこともあろうかと、
ユーパロの湯に入る前に、事前に周辺のバス停で、
時刻を確認しておいたので、12時10分発の南部ゆきに
うまく乗ることができました。
南部ゆきのバスがやってきました。
知らない土地でバスに乗るというのは、緊張します。
しかも「南部」って一体どこなんだろう・・・。
そんなことも知らないまま、とりあえず南へ行くのは確実そうなので、
清水沢駅前で降りれることを企みつつ、バスに乗車しました。
整理券の番号は66?それとも99?
どっちにしてもすごい停留所の数です。
運賃表も一つの画面に80番まで表示するタイプで、
1〜40番、41番〜80番が交互に価格を表示します。
最大80番なので、僕が取った整理券は66番だと分かったのですが、
一瞬、運賃が1,260円と出ていたのでビックリしてしまいました(^^ゞ
それは26番の時の運賃で、66番の運賃は260円でした。ほっ。
途中で夕張駅へと向かう列車とすれ違いました。
この列車の折り返しに、清水沢駅から乗ろうという作戦です。
なんとか間に合いそうでよかったー。
バスは清水沢駅前に到着。ほとんどの人が降りました。
僕も260円を払って無事に降りることができました(^^)
普段乗りなれてない乗り物って、やっぱり緊張するなぁ。
清水沢地区は夕張市の中心に位置する集落で、
駅前の商店街も比較的活気がありました。
並んでる店はかなり昔ながらですが、営業している店が多かったです。
清水沢駅。
新夕張から分かれる支線の中で唯一の有人駅です。
列車まで少し時間があったので、
駅を一望できる歩道橋を渡って見ることにしました。
この変なゲートみたいなのは取り外した方がいいと思うのは、
僕だけなんでしょうか・・・。なんか意味があるのかなぁ。
夕張はこういう不思議なものがいっぱいで、
それが今回の旅で、なかなか面白かったんですけどね(^^)
清水沢駅から夕張鉄道が夕張駅方面に向かって延びていました。
現在は線路が剥がされていて、広い構内だけが残っています。
反対側の景色はこんな感じ。
駅舎とホームの間を夕張鉄道の線路が走っていたので、
現在のホームは駅舎からだいぶ離れています。
歩道橋を渡り終えて、駅と反対側の道路に出てみました。
こちらの道沿いにはきれいな家が立ち並んでいて、
新興住宅街のような雰囲気が漂っていました。
やはり市の中心部で、将来的には小学校・中学校も、
この地区に集約されてしまうので、
人々も自然とこの地区に集まるんでしょうか。
列車の時間が近付いてきたので、駅舎の中へ入りました。
有人駅なので、駅舎の中も暖かく、なんとなく安心します(^^)
旅行のパンフレットなども一通りは揃っていて、
ここで申し込みをすることもできるようです。
「きっぷうりば」と書かれた窓口がなんとなく懐かしい(^^)
自動券売機に慣れてしまうと、
こういう窓口って、ほんとうに貴重な存在だなぁって思います。
先ほど歩道橋から眺めた夕張鉄道の跡地部分を歩いて、
ホームへと向かいます。
駅舎は商店街側の入口から眺めるより、
こっちから見たほうが正面側なような感じがします。
ホームにはこんなものが。
冬は見えなくなっちゃうぐらい積もるんだろうなぁ。
ちゃんと雪かきグッズも完備されていました。
吹雪を避けるための簡易的な待合所もありました。
確かに冬にここで列車を待つのは厳しそうですね。。。
12時40分発、追分ゆきの列車がトコトコと1両でやってきました。
枯れ草色に染まった景色の中を、キハ40系が入線してくる様子は
まるで映画のワンシーンのようでちょっと感動しました。
車内はあったかい。ワンマン列車なので整理券を取って乗り込みます。
次は駅舎とレストランが一緒になっている沼ノ沢駅へ向かいます。

   
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