初夏のサロベツと礼文島を巡る旅 2011.6.25-26

その3(豊富駅〜サロベツ原野)


豊富駅舎。特急が停まる駅だけあって、北海道内の駅としては比較的立派である。
駅前には留萌を中心とする沿岸バスのバス停があって、列車の本数よりバスの本数の方が多い。
サロベツ原野へバスで向かう時も、ここから沿岸バスに乗車することになる。
豊富駅に到着した時には、すでに12時を過ぎていたので、先に昼食を食べることにした。
駅は無人駅だが、駅舎内には「きっさ すてーしょん」というお店が入っていて、食事をすることができる。
初めての入店で少しドキドキしたが、ドアを開けると明るいオバちゃんの声が迎えてくれた。
食事は豊富町内にある「サロベツファーム」産の牛タン定食(1,000円)を食べることにした。
先客が2組ほどいて、オバちゃんが一人で手作りしているので、だいぶ時間がかかったが、手作りだと思うと嬉しい。
仙台の牛タンを想像していたので、見た目はだいぶ違うが、素朴な牛タン本来の味という感じで美味しかった。
付け合せで付いてきたスイカや、竹筒に入った味噌汁が可愛らしい。そして、ごはんがとても美味しかった。
駅舎の中には観光案内所も入っている。ここでレンタサイクルを借りることにした。
こちらもオバちゃんがひとりで全てやっており、観光案内、みやげ物販売、荷物預かり、貸自転車・・・と忙しい。
この日は天気もよく、週末だったこともあって、次々に観光客が訪れて、オバちゃんはとても忙しそうだったが、
自転車を借りたい旨を言うと、とても丁寧に案内してくれた。
さぁ、いよいよ自転車に乗って、豊富駅前からサロベツ原野に向けて出発である。
自転車は10台ほどの中から好きなものを選んでよかったので、7段切替の自転車にした。結構な年代物。
サロベツ原野のビジターセンターまでは約7kmほどの道のりである。
市街地を抜けると、さっそく牛が現れる。こういう場所で育った牛の牛乳はとても美味しそうである。
実際、豊富町の牛乳は、北海道のコンビニ「セイコーマート」の牛乳として販売されており、
牛乳の他にも様々な商品に使用されている、一種のブランド牛乳のようなものである。
東京から遊びに来る友達は毎回のように、このセイコーマートの豊富牛乳を美味しいと言って大絶賛してくれる。
サロベツ原野までの道のりはほぼ平坦(行きはごく若干の登り)で、まっすぐな北海道らしい道を行く。
歩道があるところとないところがあるが、歩道は草が生えていて凸凹になっているので、車道の方が走りやすい。
道がまっすぐなので、車がものすごいスピードで追い抜いていく。
道は、ビジターセンターの手前からサロベツ原野内に入る。道の両側には黄色いエゾカンゾウが咲き始めていて、
早くビジターセンターから木道をゆっくりと歩きたくなった。
道の左手はエゾカンゾウが咲く原野、右手には大きな利尻山が見えている。
日本離れしたスケールの風景の中を自転車で行くのは、とても心地がいい。
豊富駅から自転車をこぐこと30分、サロベツ湿原センターに到着。以前に来たときより圧倒的にきれいになっていてビックリ。
ここはすでに日本最北の国立公園「利尻・礼文・サロベツ国立公園」の中である。
自転車を駐輪場に止めて(鍵が壊れていて、かからなかった・・・)、さっそくサロベツ原野を歩くことにしよう!

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