8月21日

北へ・・・


◎行程

2ヶ月前に感動的な風景に出会った北海道。僕はその感動をもう1度、味わいたくなってしまった。
今回の北海道旅行は、大学の友達との2人旅。でも、プランニングはぜんぶ僕任せだった・・・(^^;;
重ーい時刻表とガイドブック、そしてたくさんの洋服類、コンタクト用品、洗面用具、アトピーの薬。
それらを「よっこらしょっ!!」と持ち上げて、まだ真っ暗の府中のアパートを3:45に出発した。

4:00ちょうど、友人宅に到着。ここで友達と合流して、中央線武蔵小金井駅に向かう。
できれば京王線の東府中から乗りたいところだが、京王線は始発が遅くて、
朝一の東北新幹線にどう頑張っても間に合わないのだ。よって中央線利用というワケ。
武蔵小金井駅までは2.5kmほど。東京は坂がないと思われがちだが、
府中と小金井の間にはけっこう長い坂があって、そこがまた辛い・・・(-_-;)
30分ほどで武蔵小金井駅に到着!!すぐに列車に飛び乗り、
4:32、当駅始発の東京行き普通列車が発車した。さあ、北海道旅行のはじまり、はじまり・・・。

中央線は自殺の多い路線でかなり有名だが、さすがにこの時間は順調に(当たり前か・・・)
東京駅目指してひた走る。途中で空も次第に明るくなり始め、新宿の超高層ビル街が
車窓に見えるようになってきた。武蔵小金井を出発して50分。ようやく電車は東京駅に到着!

東京駅に到着すると、中央線のホームは高いところにあるので、下の方に
すでに新幹線の車両がたくさん並んでいた。友達は、静岡県出身なので、
東北新幹線はめったに乗る機会がなく、連結されたやまびこ・こまち号を見て
すごい喜んでいた。東北の人間からすると、なんかこういうのってうれしい(^^;;

いよいよ2人は新幹線ホームに到着。やけに他の乗客が走っているので
僕たちもついつい走ってしまったが、彼らはどうやら「やまびこ朝トク切符」の
利用者らしく、僕たちが乗るやまびこ・こまち61号の車両には見向きもせず、
反対側ホームのやまびこ31号に列を作っていた。というわけで、
僕たちはゆうゆうと新幹線に乗車できることとなった(^_^)v
せっかくなので「こまち」の方の車両に乗る事にした。ほとんどこちらは誰も
乗っていないに等しい・・・。実はこの今日乗る新幹線は臨時の新幹線なのだ。
お盆期間中などなら分かるのだが、お盆も過ぎたしかも平日の臨時新幹線など
ほとんど乗る人はいないのだろう。ましてこれだけ早起きしないと間に合わないんだし・・・。

そして6:00ちょうど、新幹線は東京駅を静かに発車。
結局、同じ車両に20人も乗らなかった。すぐに上野を通過して、高架線に入る。
赤羽付近で埼京線と合流し、車窓の右側には、ラッシュがまだ始まらない
埼京線の線路が続く。埼京線としばらく走ると、次の停車駅「大宮」だ。
またほとんど乗らないんだろうなーと思って、ホームを見ると、なんと!!
ものすごい長蛇の列ができてるではないかっ!!w(゜o゚)wワオ!!
うわー、こりゃ混むぞーと2人は周辺の荷物を上の棚に載せたりした。が・・・
乗客はたった3人。実は、あの行列はこのあとの「朝トク切符」用の新幹線を
待っている人達の行列だったのだ。「朝トク切符」の効果はすごいらしい。
(「朝トク切符」・・・朝の限定2本の新幹線に乗車すれば、運賃が最大約半額になる切符)

大宮を出ると、次の停車駅は一気に仙台。宇都宮も郡山も通過してしまう。
大宮〜仙台間約330kmを1時間14分で結ぶ、恐ろしいほど速い新幹線だ。
しかしなんだか福島県内を全駅通過されるのは、ちょっと寂しいものがある(^^;;
大宮からは一気にスピードを上げ、時速240km/hで小山、宇都宮を通過。
宇都宮から先はさらに275km/hにスピードアップして、那須塩原、新白河、
郡山、福島、白石蔵王と次々に駅を飛ばして行く。この275km/hという速さには
さすがに友達もビックリしていた。東京〜新大阪間では「のぞみ」ですら270km/hが
限界のスピードだからね。1時間以上停車駅がないので、2人はガラガラの車内を
最大限に利用。4人分のシートを1人で使うという非常に快適な旅だった(^^;;

車窓に久しぶりに大きなビル街が立ちならんできた。
飛ばしまくってきた「やまびこ・こまち」もようやくスピードを緩める。仙台到着だ。
ここまで東京駅から1時間半ちょっとしか経ってない。いやー、早いね(^^;;
仙台では「こまち」の方の乗客の動きはほとんどなかった。
程なくしてふたたび新幹線は動き出し、仙台駅を定刻通りに発車していった。

新幹線はいよいよ終点盛岡に到着。東京からたった2時間22分で着いてしまった。
しかし喜んでる時間なんてなーい!!すぐに函館行きの「はつかり1号」に乗り換えだ。
一番端に連結された「こまち」に乗ってしまった僕たちは、
新幹線ホームを降りるのに時間が掛かってしまい、結局「はつかり」に着いたころには
車内はいっぱいだった。なんでこんなに混んでるのよ・・・(-_-;)
友達はとりあえず眠いというので通路側に一個だけ空いていた席に座って寝てしまった。
僕は景色を見ていたい方なので、デッキに立ってずっと景色を見ていた。
でも東北本線の景色ってやっぱ単調・・・。すぐに飽きてしまった(^^;;

「はつかり」は青森第2の都市、八戸に到着。ここで一気に乗客が入れ替わり、
僕もようやく海側窓際の座席を確保。だけどすぐに寝てしまった・・・。
そのままウトウトしつつ列車は青森駅に到着。ここは終点ではないので、
そのまま乗って発車を待つ。進行方向がここで変わるので、反対側座席が海側。
よって席を反対側に移動した。友達はやっぱり眠いらしい・・・。いつも寝てるし・・・。
青森で少し停車したが、ほとんどの人は下車してしまって、乗車率はかなり低くなった。
列車はいよいよ青函トンネルへと向かう。蟹田のあたりで津軽湾が一気に
視界に広がって、2人はちょっと感動♪海は東北本線ではほとんど見えないからね。
蟹田を過ぎると今度はどんどん山の奥地に入っていく。単線だった線路は複線となり
ここから先は将来の北海道新幹線に向けて整備されていることを示している。
程なくして「青函トンネルに入ります」というアナウンスが車内に流れて、
青函トンネルに入った!!しかし青函トンネルの前にもたくさんのトンネルがあり、
「いよいよ入った!!」となかなか分からないのが辛いところだ(^^;;
青函トンネルに入ると、25分ほど真っ暗闇の世界が続く。あまり感動はないんですよ。
しかしこの青函トンネル内がJRの特急の最高速度区間。なんと140km/hも出ている。
景色が見えないから実感はないんだけどね。。。途中、青函トンネル内に観光用として
完成した「竜飛海底」「吉岡海底」それぞれの駅を通過し、
いよいよ明るい出口が見えてきた・・・そこは、また来てしまった・・・北海道の地。

ついに青函トンネルを抜け、憧れの地「北海道」に入った!!これで5回目(笑)
すぐに北海道最初の駅「知内」を通過。しばらくすると海へ出て北海道最南端の海岸沿いを
ぐるりと回るように列車は走る。車窓には広い広い海がえんえんと続き、
僕はその海の美しい景色にくぎ付けになってしまった。でも友達は相変わらずウトウトしている(^^;;
そしてしだいに対岸に夜景で有名な函館山が姿を現し始めた。列車はその函館山を目指して
ぐる〜〜っと左側から回り道をして函館山に近づく。これがまた夜は夜で夜景がきれいなんだわっ!
函館山がすぐそばまでやってくるとそこはもう函館市内。まずは五稜郭に停車。
ここで20人ぐらいが下車していった。いつも思うんだけど、ここから五稜郭タワーが見えないんだよね・・・。
そしてすぐ3分後、盛岡から約4時間、終点&北海道の玄関口、函館駅に到着だ!!

函館にはいつも来ているので今回はそのままさらに北上するつもりだったが
ここでトラブル発生!!友達がお金を銀行から下ろしたいと言い出したのだ!!
なんと旅行にもかかわらずお金をほとんど持ってこなかったらしい(^^;;
まー現金を大量に持ち歩くのも危ないけどね、さすがにもっと持ってこようよ!!(笑)
結局、お金を下ろすために函館で特急を一本遅らせて、銀行へ。
銀行は富士銀行がすぐに見つかったのでそこでお金を下ろした。
やっとこれで普通に旅ができるね(^。^;)フウ。
ちょうど昼時でお腹が減ったので、朝市に行こうかと思ったが、
あそこは何度も行って、かなり料金的に高い事が判明しているので(1500円が相場??)
すぐ駅前に目に入った「丼」というどんぶり屋に入ることに・・・。
ネギトロ丼、カニツナ丼、いくら丼・・・函館らしく海鮮丼系が目立つが、
実はこの「丼」という店、新宿にもあるのだ(^^;;メニューも全く同じ(笑)
でも、カニツナ丼390円の誘惑には勝てなかった。オーダーして2分ほどで出てきた
「カニツナ丼」はカニやツナこそ明らかに函館で採れたカニや魚ではないにしても(爆)
かなり美味しかった。これはもう1つ追加!!とも思ったが、これから先、
どんな大変な出費が待ってるや知れないこの旅。お替りはやめておくことにした(笑)
その後、2人は残った時間で朝市を散策。すでに昼過ぎなので閉まってる店も
多かったが、僕は念願の(?)イカスミソフトクリームをGET!(^_^)v 大満足だった。

函館朝市
夜景と並ぶ函館の代名詞、「函館朝市」の会場。
朝はたくさんの観光客と威勢のいい声で賑わう。

次に目指す地は大沼公園。新日本三景にも登録されている観光地だ。
大沼公園までは特急北斗で行くことになる。ホントはスーパー北斗乗りたかったけどなー。。。
函館から大沼公園は20分ほど。「北斗」はディーゼル列車だが、時速120キロという
かなり速いスピードが出る。あっという間に着いたという感じだった。
大沼公園駅で下車した僕たちは、とりあえずその大沼公園とやらを見に行くことに。
駅前からはその大沼公園が見えなかったが、観光客のあとをストーキングしていくと
そのまま大沼公園に着くことができた(笑)途中、何度もレンタサイクルのオジちゃん、おにーちゃんが
「レンタサイクルで走るといいよ〜♪」なんて言ってたけど、全部無視する(^^;;
大沼公園は実際、すごくきれいなところだった。さすが新日本三景!
大きな沼に小さな島々がたくさん浮いている、言わば松島みたいな感じ。
でもここは松島と違ってその島をいくつか渡ることができるので、楽しかった。
僕はさっそく北海道最初の観光地で写真撮りまくりっ!!(笑) でもそれがね・・・
ちょっと水辺のそばで駒ヶ岳をバックに写真を友達に撮ってもらおうと思ったら、
いきなり僕のすぐ後ろをモーターボードが来て、下半身ビッショリ(-_-;) やな感じー。
1時間しか観光時間がなかったので、これにて大沼公園をあとにすることにした。

大沼公園と駒ヶ岳
もうちょっと晴れてたら駒ヶ岳も見えたのにね
それにしてもモーターボートむかつく〜〜!(笑)

大沼公園の次に目指すのは、登別温泉。ここからは念願のスーパー北斗だ。
15:21、時間通りに列車は到着した。だけど、さすがに函館で多くの乗客を乗せてるだけあって
車内は混雑・・・結局、喫煙席の煙草ムンムンの席に陣取ることに・・・(-_-;)
だけどこの列車には車両の一番前に窓が付いていて、運転手気分を味わえるという
鉄道好きにはたまらない場所があるのだ(^^;;結局ほとんどそこにいました(笑)
それにしてもやっぱり130km/hの速度は相当速い!友達もビックリしていた。
でも途中やはり有珠山周辺はスピードを緩めていた。まだ噴煙も上っているようだった。
そして大沼公園を出て延々乗ること約2時間、ようやく登別駅に到着した。
温泉街はここからバスで行くことになる。さすがに観光地だけあって、バスは列車に合わせて
すぐにバスターミナルを発車。途中、登別名物の鬼の像がたくさん立っていた。
薄暗くなってきたころ、ようやく温泉街の中心部に到着!!さすがに観光客がたくさんいた。
僕たちはまずは登別の観光地の一つ、地獄谷に行ってみることにした。
バスターミナルから歩くこと10分ぐらいかな?硫黄の匂いがものすごい地獄谷に到着!
そこはまさしく地獄・・・(そのまま) なんか落ちたらどうなるんだろうと思うと恐くなってしまう。
次は大湯沼という、地獄谷よりもうちょっと離れた観光地に行ってみることにした。
これが地図で見たより意外に遠かった(^^;;僕はけっこう見たかったからいいんだけど、
友達はそれほど見たがってたわけじゃないので、かなりいい迷惑だったかも(笑)
山道のようなところをひたすら歩くこと10分。ようやく大湯沼に到着!!いやー、すごい!!
硫黄の匂いはまさに地獄谷の数倍!吐き気がするようなすごさだった。
水面からはブクブクと熱水が湧き出していて、その温度は案内板をみると140度って書いてあった。
けっきょくここには本当に長時間いれないということになり、そのまますぐに引き返した(笑)
温泉街に戻ってきた僕たちは念願の温泉に入ることに。ここではガイドブックにも出ていた
「さぎり湯」という日帰り客専用の外湯に入る事にした。料金は390円。けっこう安いんだけど、
ま、露天がないからこんなもんかな??ここで僕と友達はシャンプーも石鹸も
お互い忘れたことが判明(^^; 結局僕は諦めたのだが、友人は購入していた(笑)
「さぎり湯」の中の様子は2種類の源泉から出る温泉が別々の浴槽になっていて、
効能別に入り分けることができるという面白い構造になっていた。他にも泡風呂があったんだけど
いつも人でいっぱいで入るチャンスがなかった・・・(-_-;) そのまま1時間ぐらいで温泉を出る。
あ〜〜、でもこれで今日1日の汗が流せてよかった〜〜(^_^)v 
ほてった体で涼しい北海道の温泉街を歩くって爽快だね。僕たちはそのままバスターミナルへ戻った。

 

地獄谷
登別最大の観光地、地獄谷
硫黄臭がたちこめる本当に地獄のようなところだった

登別温泉街
夜になってライトアップされた温泉街
明日から祭りらしくて、提灯も出ていた。

さぎり湯
僕たちが入った温泉です。390円。

登別温泉街からバスでふたたび登別駅に戻ってきた僕たちは、
さらに札幌目指してふたたび特急「北斗」で北を目指した。
途中、苫小牧、南千歳と停車して行き、車窓には次第に
都会的な風景が広がり始める。札幌が近づいてきた証拠だ。
登別を出て1時間、車窓に巨大なビルが見えてきて、僕たちの視界を遮る。
ついに道都札幌に到着だ。が、札幌での今回の観光はなし!!(笑)
ちょっとだけ夕食の買出しをして、すぐに駅のホームに戻ってきた。
そう、次なる目的地、釧路を目指すために・・・。北海道では寝台車の他に
普通の座席も連結されている夜行列車が数多く走っている。これに今回は乗るのだ。
夏休みということもあって、けっこう混むのでは・・・と思った僕たちは1時間近く前から
列に並んだ。意外にもほとんど並んでない(^^;;そしてその列は
列車がホームに入ってくるまで、ほとんど増えることはなかった・・・(笑)うちらの努力って・・・。
それでも一番前に並んでいたので、僕たちは一番後ろの車両の一番後ろの座席、
つまり車掌以外、人の出歩きがない、寝るにはピッタリの場所を確保することができた!
そして夜11時、稚内行きの「利尻」とともに、釧路行きの「おおぞら」が同時に札幌駅を出発。
途中の南千歳あたりで車掌が回ってきてちょっと起きたが、後はすぐに寝てしまった・・・。


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