翌朝は5時に目が覚めました。相変わらずの早起きっぷり。
お風呂は24時間入れるので、まだ真っ暗だけど、さっそく朝風呂へ。
さすがに誰もいなくて貸切風呂状態です^^
まだ寝ぼけた身体が、強烈な酸の温泉でいっきに目覚めました。
アトピーで全身に傷がある僕は、川湯温泉は長湯はできません・・・。
ビリビリになるまで入ったあとは、真湯(沸かし湯)の湯船に入って、
湯あたりしないようにしっかり洗い流してあげます。
本当は流さない方が効くのですが、あまりに痛いのです(^^ゞ
すっかり温まったところで外に散歩に出かけました。
今朝は−2℃ぐらいまでしか気温が下がらず、ちょっと拍子抜け。
湯の川園地まで歩いてきたので、足湯まで入ってみました。
足湯だけなら、傷の痛みもなくて心地よいですね^^
手も入れてみましたが、すごいビリビリして、
「効いてるなぁ〜」という感じがしました。
宿に帰ってくると「餅つき」が始まっていました。
お正月ならではという感じですね^^
お客さんの中から、おじさん、おばさん、こどもと選ばれて、
次々とお餅をついていましたが、そこは素人。なかなかうまくつけません。
結局、ほとんどは宿の従業員の方が仕上げていました。
つきたてのお餅は、すぐさま宿泊客に振る舞われました。
まだもち米のつぶつぶが残っていて、あまり餅っぽくなかったけど、
それでもつきたてはやっぱり美味しかったです^^
朝食を食べて、10時にチェックアウト。
川湯温泉駅の近くまで宿の車で送迎してもらいました。
列車の時刻は11時40分なので、まだかなり時間があります。
実は川湯温泉には、駅前にも1軒だけですが、
「ホテル パークウェイ」という宿泊施設があり、
ここでも300円で立ち寄り入浴をすることが出来ます^^
以前、インターネットで露天風呂の写真を見て、
とても気になっていた宿です。
フロントで300円を払って、さっそく自慢の露天風呂へと行きます。
一番奥になりまーす、と言われていたので、つかつかと歩いていくと、
なんと露天風呂は一旦外に出るらしい。
スリッパから外履きに履き替えて、雪の中をさらに進んでいくと、
ようやく露天風呂の入口に到着しました。
露天風呂の入口。混浴だそうです。
通路は男女別に左右に分かれ、簡素な脱衣所が現れます。
雪の中なので、とっても寒くてブルブルです(^^ゞ
脱衣所を出て、さらに雪の上を進むとようやくお風呂!
寒かったけど、入ってしまえばこっちのもの。
雪が周りを囲んで、とっても気持ちのいい雪見風呂です^^
しかも、ここは川湯温泉街とは泉質のまったく違う、重曹泉。
肌に優しく、しっとりとしたお湯はいつまでも入っていたくなるほど。
一応、男女用に中央に大きな岩がありましたが、
完全に貸切だったので、縦横無尽に入ってきてしまいました(^^ゞ
源泉がホースから次々と注がれていて、完全な掛け流し。
ちょっと熱めのお湯だったので、周りの雪を入れて、
いいお湯加減に調節しました。あぁ。。。身体が溶けていく・・・。
冬の温泉というのは、風情があっていいですね。
北海道に来てから雪見風呂が当たり前のようにできて、
本当によかったと思います。
空を見上げれば、凍りついた木々の後ろに、
真っ青な空が広がっていました。
雪がしんしんと降る中で入るお風呂も最高ですが、
こうして爽快な青空の中で入るお風呂もなかなか乙なものです。
さて、1時間ほどのんびりと温泉に浸かって、
川湯温泉駅へとやってきました。
立派な駅舎ですが、みどりの窓口などはなく、
もちろん駅員さんもいません。
列車の時刻までは、まだ30分ほどあるので、ティータイム。
この川湯温泉駅、なんと駅舎の中に喫茶店を併設しているのです^^
「オーチャードグラス」という名前のお店で、
よく煮込まれたビーフシチューがとても美味しいのだそうです。
僕たちはまだ腹もそれほど減っていなかったので、
ケーキとコーヒーをいただくことにしました。
喫茶店の中には、ちょっとおしゃれなストーブもあり、
従業員さんがときどき薪を入れにやってきます。
実はこの川湯温泉駅のストーブで、
数年前に高いダウンジャケットを焼いてしまったという、
非常に悲しい思い出があり、あまり近付くことはできませんでした(汗)。
りんごとくるみのタルト(350円)をいただきました。
ケーキだけかなと思っていたのですが、
アイスクリームも付いていて、ちょっと得した気分(^^♪
味は、タルトがしっとりとしていて僕好み。とっても美味しかったです。
コーヒー(350円)もいただきました^^
いや〜、駅の中でこういうことができると、
待ち時間もぜんぜん気にならないですね。
むしろもっと遅く来てくれたらいいのに・・・と思ってしまうほど、
居心地のいい場所でした。
ティータイムを終えて、釧路へ向かう列車に乗るために、
線路を渡って反対側のホームに向かいました。
やってくる列車は網走からの快速列車で、
混んでいることが予想されたので、
一番にホームに行って待っていました。
そして釧路行きの快速「しれとこ」が到着。
川湯温泉で思ったよりたくさんの人が下車しました。日帰り入浴??
たくさん人が降りてくれたので、一番最初に乗り込んだ僕たちは、
進行方向を向いた釧路湿原がよく見える側の最高の席をゲット!
車内はリクライニングシートが並んでいて、
座れればかなり楽チンです。暖かい車内でウトウトしてしまいそう・・・。
車両中央の席がテーブル付きの向かい合わせになっており、
そこに向かって固定で座席が並んでいるため、
車内の半分の人たちは後ろ向きに座ることになります。
また椅子の位置と窓の位置もバラバラなので、
座ったらすぐ脇が壁・・・という座席もあり、
意外と外をじっくりと見られる席は数が限られています。
標茶駅。列車の交換があるらしく、9分ほど停車。
反対側ではこれからどこへお出かけするのか、
小さな子供たちが列車の到着を待っていました。
標茶駅からは昔、「標津線」が中標津町を通って、
根室本線の厚床駅まで延びていました。
平成元年で廃線になったそうです。
もうちょっと鉄道の旅に目覚めるのが早かったら、
ぜひ乗ってみたかったものです。
標茶駅を過ぎると、いよいよ車窓に釧路湿原が見えてきます。
例年なら冬の湿原は雪に覆われていて、枯れ草の頭がちょこんと
雪の上に顔をのぞかせているだけなはずなのですが、
今年は本当に雪が少なく、うっすら積もっているだけでした。
塘路(とうろ)駅に到着。釧路湿原観光の拠点となる駅の一つで、
周囲には釧路湿原や湿原内で一番大きな塘路湖を一望できる、
眺めのいい展望台が徒歩圏内に点在しています。
湿原の真ん中を走る釧網本線の写真も、よくこの付近が登場しています。
塘路駅も川湯温泉駅と同様に駅舎の中にカフェを併設しています。
途中、釧路川が寄り添ったり離れたり・・・。
エゾシカがあちこちで水を飲んでいる姿が見られました。
大自然の中を列車が申し訳なさそうに走っている感じです。
釧路湿原を抜けると、すぐに釧路の市街地へと入ってきます。
釧路の大きな街と釧路湿原が、いかに隣接しているかというのは、
この列車に乗ると本当によく分かります。
釧路駅に到着。乗り継ぎ時間わずか6分で、
札幌ゆきの特急「スーパーおおぞら8号」に乗り換えです。
このスーパーおおぞら8号、
僕たちが昨日乗ってきた3号の、そのまま折り返し列車です。
今日は1月2日。すでにUターンラッシュが始まっており、
指定席はすべて満席とのアナウンスが流れていました。
僕も1ヶ月前にこの指定席を取ろうとしたのですが、それでも取れず、
結局キャンセル待ちをしてようやく指定席を確保することができました。
帰りも軽快に飛ばして行きます。
往路は海と反対側の席だったので、帰りは海側(←たまたま取れた)。
それにしても雪がない風景というのは、物足りないなぁ・・・。
池田駅そばの車窓から。
畑が一面みどりになっています。
なんだか春のような車窓風景でした(^^ゞ
列車は池田駅に到着。
ここ池田駅では予約しておいたステーキ弁当を受け取ります。
このステーキ弁当、池田駅前にある「よねくら」さんというお店が、
完全予約制で作っている十勝牛ステーキのお弁当で、
あらかじめ電話で乗車する列車を伝えておくと、
その列車の到着時刻に合わせて肉を焼き上げ、
暖かい状態でホームまで持ってきてくれます^^
渡されるのはいつも3号車のグリーン車のドアと決まっているので、
あらかじめそのドアの前で待っていると、ちゃんとお店のオバチャンが
お弁当を持って待っているので、2人分2,100円を渡して受け取ります。
中身はこんな感じ。この肉の量で1,050円は安いです。
大ぶりの十勝牛がミディアムレアな焼き具合で入っています。
小さなサラダや、缶詰のみかんやさくらんぼが、
いかにもお弁当という感じで微笑ましいです^^
このお弁当は車内販売では購入できないので、
周りで食べている人はもちろん誰もおらず、
2人で周囲にステーキの香りをぷんぷんにまき散らしていました(笑)。
・・・というわけで、復路の3時間半の旅もあっという間に終了。
新札幌駅で降りて、このあとは再び各駅停車で1駅折り返し、
週末恒例の上野幌「森の湯」へと行ったのでした(^^ゞ
今回の旅は毎日温泉ばっかり入っていましたが、
おかげで肌もビックリするぐらいツルツルになりました^^
最近の旅には温泉はなくてはならないものになりつつあります。
上野から移動距離は実に1500km以上。
年をまたいで、ひたすら列車に揺られる旅は、
鉄道好きの僕にとっては本当にいい思い出となりました。
また来年もこういう旅ができるといいなぁ〜。

旅日記は以上で終わりです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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