森を出ると、大沼公園まわりの線路と分かれ、
駒ヶ岳が車窓右手に移ります。
すぐ目の前に迫る険しい山容は、反対側の席からでも、
くっきりと青空に浮かび上がって、とても見事でした。
森駅でたくさん乗ってきた学生たちは、
掛澗、渡島砂原、渡島沼尻、鹿部、銚子口・・・と順調に下車。
森駅から分かれる渡島砂原・鹿部経由の路線は、
両端の森駅と大沼駅を除いて、すべて無人駅ですが、
特急が通る大沼公園まわりの路線よりは、
沿線にたくさん人が住んでいて、
なるほどそれで各駅停車はこちらを遠回りするんだなというのが、
なんとなく納得できました。銚子口駅まで来ると、再びガラガラです(^^ゞ
銚子口駅では列車行き違いで少し停車。
やってきた反対側の列車は2両編成でした。
JRが開発した、流山温泉の建物が見えてきました。
雪に埋もれたボロ小屋のように見えますが、
デザイナーの方が、あえてああいうデザインにして作ったそうです。
自分は一度だけ行きましたが、
無理やり自然と一体感を出そうとしてる感じが伝わってきて、
なんとなく落ち着きませんでした(^^ゞ
ちなみにお湯は源泉100%掛け流しで、素晴らしいです。
休憩所も昔の快速「海峡」のカーペットカーが使用されていて、
さすがJRという感じがする施設でした。
温泉の建設に合わせて新たに設置された駅なので、
駅の看板も新しいです。2人、乗り込んできた人がいました。
ホームの後ろにはなぜか200系新幹線が置かれています。
車内へ入れるわけでもなく、かなりボロボロ・・・^^;
200系が東北新幹線で走っていない今では貴重な存在ですね。
大回りをして、ようやく大沼駅から2本の函館本線が合流。
この大回りをしている間に、長万部を1時間後に出た特急は、
大沼公園まわりの線路を通って、先に函館へ向かいます。
大沼駅を出ると、大沼公園の「小沼」が車窓に広がりました。
小沼は完全に凍結していました。
その後ろには、さっきまで正面に見えていた駒ヶ岳。
この風景が新日本三景のひとつ、大沼公園です。
まるで絵に描いたような美しい風景が広がります(^^)
大沼公園を過ぎると、トンネルに入り、
そのトンネルを抜けると、ようやく函館の街が見えてきます。
遠くにポツンと海に浮かぶ山が函館山です。
街が見えてくると、本当にあと少しという気分になります(^^)
渡島大野駅。
北海道新幹線は、函館駅には入らず、
ここに新たに「新函館駅」が出来ます。
周囲は農村風景で、とても新幹線が来そうな感じではないのですが
すでに工事は始まっており、2015年にはこの渡島大野駅に、
東京から新幹線がやってきます。ほんとか〜!?って感じです^^;
夕焼け。暗いうちに家を出たのに、もう夕暮れです。
初日からよく乗った、乗った・・・。
長万部からのカップルもずっと乗っていました。
七飯駅からは函館を含む市街地へと入っていきます。
たくさんの人が乗車してきて、
ここで初めて自分の向かい側にも人が座りました。
七飯駅から函館駅までは区間列車も多く設定されていて、
線路も複線となり、けっこう多くの利用があります。
五稜郭駅に到着しました。
いよいよ「はこだて」の文字が見えて、
待ちわびた瞬間がやってきます(^^)
「ご乗車、ありがとうございました。次は終点、函館です。
函館ではすべてのドアが開きます。」の自動放送が流れて、
列車はついに本日の終着駅、「函館」に到着しました。
札幌駅を6時53分に出て、函館駅に到着したのが16時12分。
実に9時間19分もの時間がかかりました。
「ようこそ、函館へ。」の看板がお出迎え。
まだ同じ北海道といえど、
函館まで来ると、さすがに観光気分になりますね(^^)
今日はこのまま乗り継げば八戸まで行けるのですが、
青森・八戸方面で宿泊するよりは、
函館で観光した方がよいと考えて、函館を終着駅に選びました。
5代目の函館駅舎。
初めて函館を訪れたときの4代目とは大きくその姿を変えて、
駅の中にはいろいろな施設が集約されています。
駅舎からホームまで階段のないバリアフリーな駅で、
お年寄りや身体の不自由な人たちにも優しい造りになりました。
駅前広場から眺める函館駅前の街並みです。
函館は中心市街地が「五稜郭公園前」電停周辺にあるので、
駅前通りはビルが立ち並んでいるものの、少し寂しい感じです。
ただ、この辺りも以前に比べるとかなりすっきりとした感じがします。
だいぶ日が落ちてきたので、さっそく市電に乗って、
函館観光に出かけることにしました(^^)
駅の中にある観光案内所で、
市電の1日乗車券(600円)を買いました。
函館の市電は1回乗車で200円〜250円するので、
3回乗れば元が取れます。
すでに夕方だったので、観光案内所の方に
「これから3回以上乗られますか?」と念を押されました(^^ゞ
「函館駅前」電停から、早速「どっく前」ゆきに乗り込みます。
函館の市電は5分間隔なので、ほとんど待たずに乗れます。
「待たずに乗れる路面電車」と盛んに宣伝放送が流れていました。
3つ目の「十字街」電停で下車。
ここから市電は「谷地頭」方面と「どっく前」方面に分かれて、
それぞれ10分間隔での運転となります。
まずはホテルにチェックインして身軽になりたかったので、
今日のホテルへと向かうことにしました。
今日のお宿は「JALシティ函館」。
楽天トラベルのポイントが4000ポイント以上あったので、
宿泊代の4,000円をすべてポイントで払って、
現地でのお金はかかりませんでした。
もっと安いホテルもたくさんあったのですが、
夜は安心してぐっすり眠りたいという思いが強く、
いろいろ検討した結果、一度宿泊したことのある、
このホテルに泊まることになりました。
ホテルにはとりあえず荷物だけ置いて、
ダッシュで函館山のロープウェイ乗り場へ。
早くしないと真っ暗になってしまいます。
ホテルからロープウェイ乗り場までは、走れば5分ほど。
ただ、ひたすら坂道なのでゼイゼイいいました(^^ゞ
市電の1日乗車券提示で、ロープウェイ料金が1割引に。
通常は1,160円のところを、1,050円で乗ることができます(^^)
ロープウェイが上から降りてきました。
まだ空には少し明るさが残っているので、
降りてくる方のロープウェイはガラガラでした。
日中は10分間隔のことが多いですが、
夜景がメインの函館山なので、夜は5分間隔になります。
ロープウェイは山麓駅を出発すると、
一気に高度を上げていき、同時に歓声が上がりました(^^)
次第に街の両側に海が迫り、わずか3分ほどで山頂駅に到着。
そこから階段を上がった先にある山頂展望台からの眺めは、
さすが世界三大夜景に数えられるだけあって、
何度見ても圧巻の夜景です。少しまだ空が明るかったので、
街の向こうの山も見えて、青い感じの夜景がまた一層きれいでした^^
夜景の反対側を見ると、夕焼けが見えました。
いい時間に山に上ることができてよかったです(^^)
こちらは立待岬方面。
岬へ延びる道の街灯がオレンジに光っています。
対岸には青森県の明かりもよく見えていました。
海上に一際明るく輝くのは、イカ釣り漁船のいさり火です。
函館駅から五稜郭公園方面が光が一番集まっています。
元・青函連絡船の摩周丸もライトアップされて、
夜景に彩りを添えてくれています。
めっちゃ寒いけど、寒いだけに空気が澄んでいて、
とってもきれいな夜景を見ることができました(^^)
日も完全に落ちて、真っ暗になったので、
そろそろ山を下ることにしました。もう手が凍傷になりそうだし(汗)。
ロープウェイは相変わらず5分間隔なので、
ちょっと待てば、一番先に乗ることができます^^
というわけで、一本見送って、一番最初に乗りました^^;
上りも夜景が次第に視界いっぱいに広がっていってきれいですが、
下りもまたその夜景に向かって突っ込んでいく感じが好きです。
わずか3分の乗車時間ですが、往復とも一番街側に立つ事ができ、
すっかり満足して、函館山をあとにしたのでした(^^)
ロープウェイを降りてくると、
すでに上りは大行列・・・。
だから暗くなってからでは遅いんです。
冬は山へ登る道路が閉鎖になってしまうので、
観光バスもすべてロープウェイを利用することになり、
余計に混雑してしまいます。
ちょっとだけ明るいうちに上っておくのがポイント(^^)v
観光バスも駐車場にいっぱい来てました。
今日は26日で、平日なのにこの混み様では、
先週のクリスマスの3連休の時なんて、
どんだけ混んだんだろうって感じです。
夜景を堪能したあとは、函館の教会と坂めぐりをすることにしました。
ロープウェイ乗り場から少し歩いたところにあるのが、二十間坂。
元町地区の中でも幅が一番広い坂で、
「はこだてイルミネーションファンタジー」が
2月29日まで開催されています。
二十間坂を下らずに、そのまま左の方へ歩いていくと、
正面に見えてくる建物が「元町カトリック教会」です。
夜はライトアップされていて、また一段ときれいです(^^)
夜でも結構周辺を散策している人がいて、
僕も写真を頼まれたのですが、思い切り手ぶれしてしまいました(^^ゞ
夜の写真を撮るのって難しいですね。ごめんなさい(笑)。
さらに進んでいくと、大三坂とチャチャ登りの交差点へ。
チャチャ登りの方は、激しく凍結していて、
通行止めとなっていました。というか、これじゃ登れまい・・・(汗)。
交差点を過ぎて、すぐに「函館聖ヨハネ教会」が見えてきます。
こちらもきれいにライトアップされていました。
この時間でも階段が開放されていたので、
もっと建物のそばまで行けるみたいです。
ただ、けっこう寒かったのでここは通過・・・ってことで(^^ゞ
続いて、「函館ハリストス正教会」に到着しました。
元町地区のこの一帯は、教会が次々にあらわれて、
どれもきれいにライトアップされているので、
夜に夜景を見た後に散策するのも楽しいです(^^)
八幡坂。
やっぱり函館の坂と言えば、ここからの眺めが一番です(^^)
坂のイルミネーションと、中央正面にある摩周丸の明かりが、
とってもきれいで、しばし坂の頂上から見入ってしまいました。
ライトアップされた八幡坂を下って、
海沿いのベイエリアへと向かうことにしました。
下っていく一段一段が、本当にきれいで感動しました(^^)
ベイエリアでは、くまさんがお出迎え^^
こういうライトアップも可愛らしくておもしろいですね。
ベイエリアに立ち並ぶ赤レンガ倉庫群は、
函館を象徴する街並みのひとつとなっています。
夜空にぽっかりと浮かぶ明かりは、函館山の山頂です。
ベイエリアのレストランは、ほとんど営業していましたが、
今回の旅行はちょっと節約旅行なので、
ベイエリアでの豪華海産物ディナーはまたの機会としました^^;
昨日まで、赤レンガ倉庫群の前では、
「はこだてクリスマスファンタジー」が開催されていて、
巨大なクリスマスツリーと花火を見ることができました。
あぁ、1日遅かったなぁ・・・。
けどその分、ゆっくりと夜景を楽しめたからよしとしよう。
海に浮かぶ波止場食堂。
ライトアップはとてもきれいなのですが、
閉店時間が早いのか、いつも夜は閉まっています。
ベイエリアを歩いて、最終的にやってきたのは、
やきとり弁当ですっかり有名な、
通称「ハセスト」のハセガワストアと・・・
すぐ隣にある、ド派手なラッキーピエロ。
「ハセガワストア」と「ラッキーピエロ」のこの2店舗は、
函館を鉄道などで貧乏旅行する人たちにとっては、
函館の名物を気軽に味わえるお店として、
かなり心強い存在となっています(^^)
どちらに入ろうか迷いましたが、
今回はラッキーピエロに入ってみることにしました。
ちなみにハセガワストアも、一応コンビニなのですが、
店内で出来たてのやきとり弁当を食べるスペースがあります。
お店の中も賑やかなラッキーピエロ。
ブランコの席があったりして、わいわいした雰囲気です。
観光客にも人気ですが、地元の若者もたくさん来ています。
接客も丁寧・・・というか、とても一生懸命な感じで、
マニュアル通りじゃないあたりが、
なんだか逆に落ち着きます(^^)
メニューはかなり豊富で、写真を見ると
どれもすごく美味しそうです(^^)
毎回のことながら、どれを食べるか迷うなぁ。
「チャイニーズチキンバーガー」が、
いつも人気ランク1位なので、今回はそれにならって、
チャイニーズチキンバーガーとホットコーヒーを注文しました。
ハンバーガーは1つ1つ手作りなので、結構時間がかかります。
以前、この予期せぬ待ち時間で、列車の発車時刻がどんどん迫り、
タクシー飛ばして、北斗星に駆け込み乗車という痛い目にあって、
このお店は決して「ファーストフード」ではないことを認識しました(^^ゞ
なので、まずは最初にコーヒーだけが運ばれてきます。
で、10分ほど経ってようやく運ばれてくるのが
「チャイニーズチキンバーガー」です。
揚げたての鶏の唐揚げに、甘辛いタレが絶妙です^^
あんまりボリュームがあるように撮れていないのですが、
実際にはけっこうたくさん唐揚げが入っていて、
(かなり後ろの方に唐揚げが、ずれてしまっています^^;)
食べ応えがある一品です。あ〜、美味しかった!
夜景も見たし、腹も満たされたし、最後はやっぱり温泉!
一旦、お風呂セットを取りにホテルへと帰りました。
ホテルへ向かう途中で、イルミネーション電車と遭遇!
すごいスピードで湯の川方面へ走り抜けていきました(^^ゞ
ホテルへ帰ってきて、窓からの景色を見ると、
さっき歩いていた教会群や二十間坂のイルミネーションが
手に取るように見えて、とてもきれいでした(^^)
以前、ここのホテルに宿泊したときは反対側の眺めで、
津軽海峡の海が見えていたのですが、
反対側はこういう眺めになっていたとは知りませんでした。
遠くには五稜郭タワーも見えました。
10Fだったので、なかなかの眺望です。
こうしてホテルには毎回少しお金をかけてしまい、
結局は、新幹線や飛行機でびゅ〜んと帰るのと、
そんなに変わらない金額になってしまうのです(^^ゞ
ホテル最寄の「宝来町」電停から、
谷地頭ゆきの市電に乗りました。
日中は5分間隔で頻繁に走る市電も、
十字街から分かれて、さらに19時台ともなると、
20分間隔になってしまいます。
なので、一応時刻を調べてから部屋を出ました。
およそ5分ほどで終点の谷地頭に到着しました。
向かうは「谷地頭温泉」です。
函館に来たら、必ずといっていいほど立ち寄る温泉です。
外は寒いし、温泉が楽しみだな〜(^^)
電停から歩いて5分ほどで、「市営谷地頭温泉」に到着しました。
相変わらずたくさんの車で賑わっています。
ここは、朝6時からやってるのがすごいところです。
ちなみに夜は21時半までの営業です。
入浴料390円を支払って、温泉へ。
鉄の色をした温泉は、身体の芯から暖まるお湯です。
五稜郭の星型を模した露天風呂も、
眺望は望めませんが、なかなか味があっていいです。
シャンプーなどの備え付けは一切ない銭湯タイプなので、
自宅から持ってきた小さなお風呂セットを使いました。
もし持ってきてなくても、シャンプーやせっけんは、
1コ30円という良心的な価格で販売しています^^
湯上がりは畳の広間でゆっくり休むことができます。
お茶は無料サービスです(^^)
まだ20時台ですが、営業時間帯からして、
朝に入りに来る人が多いのか、ほとんど人がいませんでした。
市電の時間までのんびりとここでくつろぎました(^^)
20時58分発の市電でホテルへと帰りました。
終電の2本前の電車です。
あとは、21:28、22:03で終わりです。
最後に乗った電車は、まだ床が木造という
一番古いタイプの車両でした。
昔なつかしの市電という趣きで、
なんだか温かみがあってよかったです(^^)
帰りも2駅行った、宝来町の電停で降りたのですが、
なぜか乗客5人全員が、宝来町で下車したのには驚きでした^^;
部屋はツイン確約のお部屋でした。
広くてほんと快適。朝食付で4,000円もありましたが、
明日の電車が早いので、朝食を取っている時間がなく、
同じ値段で部屋の広さの方を取りました。
明日はひたすら函館から南下の1日。。。
長い長い1日になりそうです。
それでは、おやすみなさい・・・。

   
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